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株式投資と年末調整の基本を解説
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投資の知識

会社員投資家向け株式投資と年末調整の基本

2023.10.30

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会社員でありながら株式投資をしている方の中には年末調整と投資の関係性について疑問を抱いているケースは少なくないかもしれません

年末調整の際には株式投資での取引についても申告する必要があるのでしょうか

本記事では会社員投資家向けに株式投資と年末調整の基本的な関係を解説します投資で得た利益の申告や確定申告の手続きについても触れますので疑問を持っている方はぜひ参考にしてください

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    投資関連の年末調整はiDeCoをやっているケースのみ

  • 02.

    そもそも年末調整とは

  • 03.

    年末調整と確定申告の違い

  • 04.

    株式投資で利益が出たら確定申告は必要?

  • 05.

    株式投資で損したら確定申告した方が良い?

  • 06.

    株式投資で利益が出たら確定申告を

投資関連の年末調整はiDeCoをやっているケースのみ

投資関連の納税は確定申告でするしかないと考えている方もいるかもしれませんしかし確定拠出年金(iDeCo)は会社の年末調整で手続きが必要です

 

確定拠出年金(iDeCo)を行っている厚生年金や共済に加入している会社員の方は所得控除を利用するために勤務先の年末調整で申告を行いましょう

 

ただし掛金の払込を給与天引きで行っている場合年末調整は不要です

そもそも年末調整とは

会社員だと当たり前のように会社が年末調整をしてくれるのでそもそも年末調整とは何なのかよく知らないというケースもあるのではないでしょうか

 

年末調整とは所得税の年間納税額の算定や調整を行う制度のことです

 

毎年12月に行われるこの調整では給与収入や賞与などの所得に対して給与所得控除や扶養控除などの所得税の軽減措置を適用し納税すべき金額を確定します

 

年末調整では主に給与所得に関する調整が行われるため株で得た収益については年末調整の対象には含まれません株で得た収益については確定申告を行うことで所得税が課税されます

年末調整と確定申告の違い

年末調整と確定申告はどちらも所得税の計算と納付に関する手続きですが役割が少し異なります

 

まず年末調整は会社員向けで会社が給与から所得税を天引きし差額を還付または徴収する手続きです

 

通常11月~12月に必要な書類を提出し会社が源泉徴収を計算します

 

一方確定申告は主に個人事業主や年金受給者向けで所得税や控除を計算し納税額を自身で申告して納付しなければなりません

 

ただし会社員でも副業などで給与とは別に収入があれば確定申告が必要な場合があります

 

所得税の確定や納付は原則として自身で行いますが年末調整は会社での天引き方式で行われます

株式投資で利益が出たら確定申告は必要?

株式投資で利益が出た場合は確定申告が必要です

 

株式の損益を管理する口座には特定口座源泉徴収あり特定口座源泉徴収なし一般口座の3種類があります

 

特定口座源泉徴収ありでは税金が源泉徴収されるため確定申告は不要ですが特定口座源泉徴収なしと一般口座では確定申告が必要です

 

会社員の場合給与所得は年末調整で処理されますが株式の譲渡益については自分で確定申告する必要があります

 

ただし年間所得が2,000万円以下で株式投資や副業の収入が20万円以下の場合は確定申告の必要はありません

 

逆に源泉徴収ありの特定口座を利用している場合利益が20万円以下でも確定申告を行うことにより還付を受けることができます

株式投資で損したら確定申告した方が良い?

株式投資で損失を出した場合原則として確定申告の義務はありませんが確定申告をすることで税金を安くすることができます

 

上場株式では損益通算繰越控除の制度があり節税のために確定申告をすることもあります

 

上場株式の売却で生じた損失は利子や配当所得と相殺することができさらに翌年以降の取引で得た利益とも相殺することが可能です

 

繰越控除の適用を受ける場合には適用年度より3年間は確定申告書を作成して税務署に提出する必要がありますのでご注意ください

株式投資で利益が出たら確定申告を

株式投資で得た利益については会社での年末調整の対象には含まれません年末調整は給与所得に対して行なわれるため株式投資での利益は自身で確定申告で行いましょう

 

ただし特定口座源泉徴収ありを選択している場合やNISA口座で運用している場合は確定申告不要です

 

特定口座源泉徴収なしまたは一般口座で取引をして利益が出たら翌年216日から315日までに確定申告をする義務があります

 

特定口座(源泉徴収あり)をしている方でも損失が出た場合には確定申告を行い損益通算や繰越控除を利用して納めた税金の還付を受けられるので検討してみましょう

情報提供:会社員投資家向け株式投資と年末調整の基本
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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