投資信託は、複数の投資家から資金を集めて、専門のファンドマネージャーがそれを運用し、さまざまな種類の資産に分散投資する仕組みです。

投資信託の種類には、株式、債券、不動産など、さまざまな金融商品が対象となります。

投資信託は、投資家の元本が保証されているわけではなく、市場の変動や運用の結果によっては損失が生じるかもしれません。

過去の運用成績は将来の成績を保証するものではないため、投資をする際にはリスクを理解し、適切な情報収集と計画を行うことが重要です。

リスクとリターンは密接に関連しています。

投資でのリスクは、投資額を部分的または完全に失う可能性があることや、市場の変動によって資産価値が減少することです。一方、リターンとは、投資から得られる売却益や分配金などの収益を指します。

リスクと似ている概念に「危険」がありますが、「危険」は、事態や行動が予測不能な危険な状況にさらされる可能性を指します。例えば、自然災害などです。

「リスク」は、行動や決定に伴う結果の不確実性や変動幅を指します。リスクは危険とは異なり、計画や戦略を通じて管理することが可能な場合があります。

高いリターンを狙うほど高いリスクを伴い、低リスクの投資ではリターンも低めになることが一般的です。

投資家は自身のリスク許容度や目標に基づいて、リスクとリターンのバランスを考慮して投資を選択する必要があります。

投資信託は、投資家の元本や利回りの保証がなく、以下のような5つのリスクが存在します。

価格変動リスクとは、投資信託が保有する有価証券や他の資産の価格が変動することによって生じるリスクを指します。これにより、投資信託の資産価値や基準価額が上下し、投資家の元本損失やリターンの変動が生じる可能性があります。

価格変動に影響を及ぼす要因は政治的な出来事、経済的な状況、企業の業績などさまざまです。特に株式などの資産は市場の需給や業績によって価格が変動するため、その影響を受けやすいです。

為替変動リスクとは、異なる通貨間の為替相場の変動によって、投資資産の価値が変動するリスクを指します。

例えば、日本の投資家が外国の株式を保有する場合、外国通貨で評価されるため、円相場の変動によって投資資産の評価額が変動します。

株価が上昇していても、円相場が円高に動くと、実際の評価額が下がってしまう可能性があります。

政治的な出来事、経済指標、中央銀行の政策などが為替変動に影響を与える要因となります。

流動性リスクは、投資資産や証券が市場で売買される際に、売買価格や取引量が変動することによって生じるリスクを指します。つまり、特定の資産が市場で簡単に売買できない場合、投資家がその資産を必要な時に手放すことが難しくなるリスクです。

具体的な例を挙げると、 一部の不動産や非公開株などは、市場での売買が限定的であり、手放すのに時間がかかることがあります。

また、売買が活発でない株式や、取引が少ない銘柄は、売買価格が急激に変動する可能性があります。

投資家が資産を必要とするタイミングに売却が難しいため、思ったような価格で売れないというのが流動性リスクの特徴です。

信用リスクは、債券や貸付などの金融取引において、債務が回収できなくなることです。

具体的には、債券発行者が経営悪化により債務の返済や約束事を果たさない可能性があることを意味します。貸したお金が返ってこなかったり、利息が支払われないという状況に陥ります。

カントリーリスクとは、特定の国や地域の政治的、経済的、社会的な要因によって生じるリスクのことです。

例えば、政治的な混乱や内戦などが頻発する国や地域、経済成長の停滞や貧困の広がりなどが見られる場所では、投資資産の価格変動に影響を与える可能性があります。

投資信託のメリットは、ファンドマネージャーが投資家の代わりに複数の資産を組み入れて分散投資してくれる点です。

自身での資産運用をしなくても良いので、初心者でも始めやすい投資手段と言っていいでしょう。

その一方で、運用コストによるデメリットもあります。

信託報酬や買付手数料、売却手数料がかかるケースもあり、利益が出てもコストで相殺されてしまうことも起こりえます。

投資信託は多くの投資家にとって便利で魅力的な手段です。投資のプロに運用を委ねて資産を成長させることができます。

一方で、投資信託が元本保証されていないことを理解することが重要です。リスクとリターンのバランスをとりながら自身に合った投資プランを選びましょう。