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目論見書について解説
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投資の知識

目論見書には何が書かれている?投資入門ガイド

2023.07.24

証券コード

目論見書には会社の経営戦略や業績予想リスクファクターなどさまざまな情報が詳しく記載されていますしかしそれらの情報を正しく理解し適切な判断を下すためにはどのような項目に注目すればよいのでしょうか?本記事では目論見書の基本的な項目から投資家が押さえておくべき重要なポイントまでをていねいに解説します投資を始めたい方目論見書の内容をより活用したい方はぜひご参考にしてください

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    目論見書もくろみしょとは

  • 02.

    目論見書に記載されている内容

  • 03.

    目論見書の読み方のポイント

  • 04.

    目論見書の注意点と活用方法

  • 05.

    目論見書を上手に利用して投資に活かそう

目論見書もくろみしょとは

目論見書とは株式や債券投資信託などの有価証券を発行する際に作成が義務付けられている書類です

 

投資信託を購入する際に交付されるため見たことのある人も多いかもしれません投資信託の目論見書には運用方針や目的財務情報リスク要因などが記載されており投資家はそれらを参考にして投資判断を行うことになります

 

目論見書には交付目論見書請求目論見書2種類があります

交付目論見書こうふもくろみしょ

交付目論見書は投資信託の販売時に販売会社が投資家に交付しなければならないと法律で定められている書類です金融商品取引法152投資家が商品を購入するにあたってとても重要な内容が記載されておりいわば説明書のような存在です

 

交付目論見書という名称だとわかりにくいため投資信託説明書とも呼ばれています

請求目論見書せいきゅうもくろみしょ

請求目論見書は交付目論見書とは異なり投資家が販売会社に請求した場合に交付される目論見書です交付目論見書と比べてより詳細な内容が記載されています

 

請求目論見書は投資信託を買わなくても読むことができます投資信託を買う前に投資信託についてよく理解するためにも交付目論見書と請求目論見書の両方に目を通してみると良いでしょう

目論見書に記載されている内容

投資信託の目論見書には投資家にとって非常に重要な情報が記載されています以下に主な内容を6つご紹介いたします

1. 企業の概要や業績財務情報の詳細

過去の財務諸表収益計算書貸借対照表キャッシュフロー計算書や財務指標資本構造などが記載されています企業の経営状態や収益性などを分析してその商品に投資する価値があるかどうかの判断材料になります

2. 商品の特徴と目的

投資信託の商品の特徴や目的について詳細に説明されていますその内容を理解することによって投資家は自身の投資目標やリスク許容度に合った商品を選ぶことができます

3. 投資方針と運用方針

投資信託の運用方針や投資方針が詳細に記載されています投資家は信託資金がどのように運用されるかを把握することができます

4. 運用成績とリスク

投資信託の過去の運用成績やリスクに関する情報が交付目論見書に記載されています投資家は過去のパフォーマンスやリスクを参考にして自分の理想やリスクに見合ったリターンを得ることができるのかどうか安心して投資できるかどうかの判断を行うことができます

5. 手数料と経費

投資信託に関連する手数料や経費について詳細に記載されていますこれらの金額は商品によって異なります投資家は商品ごとの費用を把握することで自身の投資にかかるコストを計算することができます

6. 運用会社の情報

投資信託の運用会社に関する情報が交付目論見書に含まれています運用会社の過去の実績や信頼性などを確認することで投資家は安心して信託資金を任せる会社を選ぶことができます

目論見書の読み方のポイント

目論見書には非常に多くの情報やヒントが詰め込まれていますベテランの投資家ならともかく投資初心者にはどこをどう見ればよいのか難しいかもしれませんここでは投資初心者が目論見書をどのように見ればよいのかなど読み方のポイントをいくつか説明します

目的を明確にする

目論見書を読む前にまずは自身の投資の目的を明確にする必要があります例えば投資信託でどのような利益を得たいのかどの程度のリスクを許容するのかなどをあらかじめ決めておきますローリスクローリターンなのかハイリスクハイリターンなのかなどによって投資商品は大きく変わります

全体像を把握する

目論見書は投資信託の概要リスク手数料等について記載されていますまずは全体像を把握するために目論見書のすべてをざっと読んでいきましょうその際すべての項目を完全に理解する必要はありませんわからないことがあるのは当然ですまずは不明点があっても気にせず一度全体に目を通すように心掛けましょうすべてを見ることによってわかることもあります

気になる箇所を重点的に読む

全体像を把握したら重要な箇所や気になる箇所を重点的に読んでいきます例えば投資信託の運用方針やリスクなどは特に注意して読む必要があります自分の目的と照らし合わせればその商品が自分に向いているかどうかわかるからです

 

あとは自分が気になった点を改めて読みわからない点があれば徹底的に調べるようにしましょうわからないまま投資をして失敗したら必ず後悔しますそうならないように納得のいくまで調べましょう

他の資料と比較する

目論見書はあくまでも投資信託の概要を説明するための資料です投資信託についてより詳しく知りたい場合は他の資料と比較して分析する必要があります例えば投資信託の運用報告書や金融庁のウェブサイトなどの資料を参考にするとよいでしょう

目論見書の注意点と活用方法

投資信託の目論見書は投資信託の概要リスク手数料等について記載されている重要な書類です投資する際に参考とすべき重要な書類ではありますが投資初心者の方が具体的にどのような点に注意して活用していけばよいのかを説明します

 

まず目論見書は企業が自ら提供する情報であり意図的ではないとしても必ずしも中立的な視点で記載されているとは限りません企業は投資家の好意的な評価を得るために情報を選択的に開示する場合もありますので客観的な視点で情報を評価することが重要です書類に記された数字の変動や傾向だけを見るのではなくそれらの背後にある理由や戦略を理解することでより深い洞察を得ることができます

 

また異なる企業の目論見書を比較することで業界全体の傾向や競争状況を把握しより正確なリスクやチャンスを見極めることができます少し面倒かもしれませんが似たような商品の目論見書にも目を通してみましょう情報の多角的な収集と分析を行うことでより確かな投資判断ができるようになります

 

最初は難しく感じるかもしれませんが慣れてくれば少しずつ見るべきポイントもわかってきます自分が投資を検討している商品以外の目論見書にも目を通して広い視野を養うことは必ずプラスになるはずです

目論見書を上手に利用して投資に活かそう

目論見書にはとても多くの情報が含まれており投資において重要な判断基準となりますしかし目論見書は過去の情報や現在の状況に基づいているため将来の出来事や変動に対する確定的な予測ではありません

 

投資においては元本割れのリスクや為替リスク金利リスク等のリスクが伴うことを認識し自身の投資目標やリスク許容度に合わせた判断を行うことが重要です

 

目論見書にはこれらのリスクについても記載されていますのでぜひ参考にして自分に合った投資信託を選びましょう

情報提供:目論見書には何が書かれている?投資入門ガイド
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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