利確とは、トレードで得た利益を確定させることを指します。つまり、購入した株式などが値上がりしたタイミングで売却し、利益を得ることです。

例えば、株価が100円で買った銘柄が110円になった場合、10円の利益が出ています。この時点で売却した場合、10円の利益が確定します。

利確はトレードにおいてとても重要な作業です。利確によってトレードの目標を達成し、利益を確保できるからです。また、利確を行わないまま保持し続けると、トレードの利益が損失に転化する可能性があります。

先ほどの例では、株価が100円で買った銘柄が110円になりました。しかし利確せずに持ち続けて株価が90円に下落した場合、10円の損失になります。このように、タイミングによって利益にも損失にもなり得るのが利確であり、トレードにおいてとても重要な意味を持ちます。

それではここで利確のポイントについて見ていきましょう。

トレードを行う際は、あらかじめ目標となる利益を設定しましょう。目標利益を設定すれば、利確のタイミングを明確にできます。

また、目標利益を達成した時点で利確すれば、感情に左右されずに冷静なトレードができます。

利確のタイミングの見極めは、トレードの成功に欠かせません。チャートのテクニカル指標や相場の状況を分析し、利確のタイミングを判断しましょう。

そのためにも、相場の動向を常に注視し、トレードのポジションを適切に管理することが大切です。

利確ルールの作成は、感情に左右されずに冷静な利確をするための重要な手段です。自分自身で利確するタイミングや条件をあらかじめルール化することによって、トレードの判断を客観的に行うことができます。

利確ルールを作る際には、自分のトレードスタイルやリスク許容度に合わせて柔軟に設定するという観点が重要です。

次は利確する際の注意点について見ていきましょう。

利確する際は、欲張りになりすぎないようにしましょう。目標利益を達成した時点で利確するのは、トレードの冷静な判断を促すためにも重要です。

欲張りになり過ぎて利確を遅らせると、トレードの利益が損失に転化する可能性があります。利確のタイミングを見極め、欲張りにならないようにしましょう。

利確と損切りはトレードにおいて密接な関係性があります。損切りはトレードの損失を最小限に抑えるために行われる手法であり、利確はトレードの利益を確定させる手法です。

仮に一方で損切りすることになっても、もう一方の利確で損切り分を帳消しにしてプラスになればトータルで良いトレードです。

トレードのリスク管理を効果的に行うためには、個別のトレードだけを重視するのではなく、トータルの収支で見るようにしましょう。

テクニカル分析とは、過去の価格や出来高などのデータをもとに、将来の価格を予測する手法です。利確にもテクニカル分析が役立ちます。例えば、以下のテクニカル指標を活用すれば、利確のタイミングを判断する1つの材料になります。

• 移動平均線
• MACD
• RSI
• ストキャスティクス
• ボリンジャーバンド

ただしテクニカル分析はあくまで参考程度にして、過信しすぎないようにしましょう。

投資経験者のほとんどの人は、利確で失敗した苦い経験があるでしょう。それほど利確は判断が難しいのです。

以下は、よくある失敗例です。

• 利益が出ている銘柄を持ち続けた結果、相場が下落し含み損を抱えた
• 利確のタイミングを遅らせた結果、さらなる利益を逃した
• 利確のタイミングを間違えた結果、損失を出した

投資はいくら注意を払っていたとしても、失敗する可能性はあります。大切なのは失敗した場合に、いかに被害を最小限に食い止められるかです。利確のコツを掴んで、トレードの成功率を上げるようにしましょう。