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株のPTSと取引所の違いやメリットを解説
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投資の知識

株の夜間取引ができるPTSとは?取引所との違いやメリットを解説

2023.12.30

証券コード

株式投資を始めたいけど日中は仕事があって取引する暇がないという理由で諦めている方にはPTS取引がおすすめです

PTSとは証券取引所の取引時間外でも株取引ができるシステムで仕事の休憩中や帰宅後でも株の売買ができます

この記事ではPTSの概要と取引所との違いさらにPTSがもたらす投資上のメリットに焦点を当てて解説します

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    PTS取引夜間取引とは

  • 02.

    PTS取引のメリット

  • 03.

    PTS取引のデメリット

  • 04.

    デメリットを考慮しつつPTS取引をしよう

PTS取引夜間取引とは

PTSとは東証などの証券取引所を介さずに株式の売買ができるシステムですこのPTSを使って株の売買をすることをPTS取引と呼びます一方証券取引所を通したいわゆる一般的な株式の売買は取引所取引と言います

 

PTS取引では証券会社が独自にPTS市場に取り次いで売買を成立させます

 

PTS市場はジャパンネクストPTSとチャイエックスPTS2種類しかないため証券会社はこの2つのうちのどちらかまたは両方に投資家からの注文を取り次ぐしくみになっています

取引所での取引との違い

PTS取引と取引所での取引では取引時間呼値などが違います

 

取引時間については取引所の取引時間が9時から15時までなのに対してPTS取引では証券会社によって異なりますが日中取引ができるデイタイムセッションに加え夜間取引可能なナイトタイムセッションがあります

 

呼値とは注文できる価格の刻み幅のことで例えば株価が5,000円の株式(TOPIX500構成銘柄) で買い注文を入れる際は1円刻みでしか発注できませんつまり5,001円… 5,002円円…5,003円と注文を出すことになりますしかしPTSでは呼値の単位が0.1円なので5,000.1円…5,000.2円…5,000.3円というように細かく注文を出せます

PTS取引ができる証券会社

一般の投資家がPTS取引できる主な証券会社はSBI証券楽天証券松井証券です取引時間は証券会社によって異なります以下に各証券会社でJNXジャパンネクストPTSの取引が可能な時間を紹介します

 

なおジャパンネクスト証券株式会社が運営するジャパンネクストPTSの取引時間デイタイムセッション:820分~16ナイトタイムセッション:16時半~翌6とは異なりますのでご注意ください

 

SBI証券

現物取引 820分〜16時/16時半〜2359

信用取引 9時〜11時半/12時半〜15

 

楽天証券

現物取引 820分〜16時/17時〜2359

信用取引 9時〜11時半/12時半〜15

 

松井証券

現物取引 6時〜15時半/17時〜翌2

信用取引 6時〜15

 

取引手数料についても3社で異なりますSBI証券のナイトタイムセッション(16時半〜2359)は取引手数料が0円ですが楽天証券と松井証券は取引所取引での手数料と同じ料金ですPTS取引だからといって追加料金が発生しないので安心して取引できます

PTS取引のメリット

夜間でもリアルタイムに取引できるPTS取引の主なメリットは次の4つです

 

  • 夜間のニュースや決算情報に対応できる
  • 信用取引が可能
  • 取引手数料が安い
  • 取引所取引より有利な価格で約定する可能性がある

夜間のニュースや決算情報に対応できる

アメリカやヨーロッパの経済指標などは日本時間の夕方から夜にかけて発表されることが多くそれらの結果が日本の株式市場に影響を与えることがあります翌朝の相場が大きく動く前にPTSなら取引をすることが可能です

 

また決算情報は15時以降に発表されることが多く決算の結果を見てすぐに注文できるのはPTS取引ならではです

信用取引が可能

信用取引では預けた資金(委託保証金)の最大3倍までレバレッジをかけて取引できます

 

信用取引を始めるには通常の取引口座とは別に信用口座を開設しなければなりませんが元手が少なくても大きなリターンを狙えます

取引手数料が安い 

取引所取引よりもPTS取引の方が手数料を安くしている証券会社もあります例えばSBI証券ではナイトタイムセッションの取引手数料を0円に設定しています

 

同じ銘柄を取引するなら昼間より夜間の方がお得と言えるでしょう

取引所取引より有利な価格で約定する可能性がある

PTS取引は取引所取引よりも呼値が細かく注文できるので有利な価格で約定する可能性があります

 

特に株価の高い銘柄は5円刻みや10円刻みでしか注文を出せない場合がありますその点PTS取引での呼値は取引所取引の10分の1以下ですから取引所取引より安く買ったり高く売ったりすることが可能です

PTS取引のデメリット

PTS取引では取引所取引にはない以下のようなデメリットもありますデメリットをしっかり確認してからPTS取引に臨みましょう

 

  • PTS対応の証券会社が少ない
  • 売買が成立しにくい
  • 銘柄が限られている

PTS対応の証券会社が少ない

取引所取引ができる証券会社は数多くありますがPTSに対応している証券会社はSBI証券楽天証券松井証券の3つしかありません

 

すでに他の証券会社で口座を開いている人は新たに3社の中のどこかで口座開設をする必要があります取引手数料や取引時間取り扱い銘柄など異なる点があるので新たに口座開設をする際は自分に合った証券会社を選びましょう

売買が成立しにくい

PTSで取引している投資家の数は取引所取引より少ないため売買が成立しにくいというデメリットがあります

 

自分が買い注文入れても誰も買ってくれないまたは売りたいのに買ってくれる相手がいないという状況が生まれやすい傾向があります

銘柄が限られている

PTSでは東証のプライム市場スタンダード市場グロース市場に上場している銘柄のうち各証券会社が指定する銘柄が対象です

 

地方の取引所(大阪名古屋福岡札幌)のみに上場している銘柄や外国株外国ETFは取引対象外となっています

デメリットを考慮しつつPTS取引をしよう

日中忙しくてリアルタイムで取引する時間がない方にPTS取引はおすすめです PTS取引は取引手数料が昼間よりやすかったり夜間のニュースや決算情報にすぐ対応できるなどのメリットがあります ただし市場参加者が少ないため注文が約定しにくかったり取引できる銘柄が限られているなどのデメリットもあるので注意して利用しましょう
情報提供:株の夜間取引ができるPTSとは?取引所との違いやメリットを解説
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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