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FIREと早期リタイアとの違い実行方法を解説
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投資の知識

FIREとは?従来の早期リタイアとの違い実行するための方法を解説

2023.01.16

証券コード

近年お金や仕事に縛られないライフスタイルの形としてFIREが注目されていますFIREとは仕事を早めにリタイアし投資による収益によって生活をしていくということです

一般的には定年まで働き続けることで収益を確保しますがFIREの場合は早めに仕事を辞めたうえで生活費を確保するので早めに仕事を辞めると孤独を感じるのではないか生活ができなくなるのではないかと不安に思う方も多いでしょう

本記事ではFIREと早期リタイアとの違いFIREを実行するための条件仕事を続けながらのサイドFIREについても解説します

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    FIREとは資産運用による経済的自立のこと

  • 02.

    FIREを実行するための条件とは

  • 03.

    FIREによって得られる3つのもの

  • 04.

    要注意!FIREのリスク4

  • 05.

    FIREに向いている人向いていない人の特徴

  • 06.

    FIREを実行するための3ステップ

  • 07.

    仕事をして収益を得るサイドFIREという方法も

  • 08.

    FIREは単に仕事を辞めたい人向けではない

FIREとは資産運用による経済的自立のこと

FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの略語であり仕事を早めに辞め株式投資による利益によって生活をすることをいいます

つまりは資産運用で得た不労所得で生活をするというものでアメリカ発祥のライフスタイルプランの一種です

アメリカでは1981年~1996年生まれの世代経済危機の影響を大きく受けており日本も同様に賃金の上昇停滞や就職氷河期などを経験している世代が多数存在します

そのような状況で働き方が多様化したことを受け働くことに縛られない新しい概念であるFIREが確立されたのです

FIREは本当に自分がやりたいことに時間とお金を使えるという特徴があり働く場合でも自分のしたい仕事を選びやすいという利点もあります

FIREと今までの早期リタイアとの違い

FIREが従来の早期リタイアと異なる点は収益があるかという点です

 

単なる早期リタイアではそれまで貯めてきたお金や退職金年金などで生活をしていきます蓄えたお金を切り崩して生活をするのでよほどのお金持ちでなければ実行できないものでした

 

FIRE投資による利益で生活をするので資産運用に必要なお金のみを蓄えます投資によって得られる収益で生活できるだけの資産があれば良いので一般的なサラリーマンでも実行しやすいのです

FIREを実行するための条件とは

FIREを実行するためには投資をするために必要なお金を用意しなければなりません必要な金額は以下のとおりとなっています

1年間の支出の25倍のお金が必要

FIREを実行するには不労所得の金額が生活費を上回っている状態が必須なので1年間に使うお金の25の金額が必要と言われています

例えば1年間の生活費が200万円の場合は5,000万円のお金が必要ですその根拠となる理論として4%ルールが用いられています

4%ルールを押さえる

4%ルールとは生活費を資産運用額の4%以内に抑えることで資産を大幅に減らさずに生活ができるというアメリカの大学の論文で提唱された理論です

例えば資産が5,000万円の場合は年4%で投資することで200万円の収益が入りますこの200万円を超えない範囲で生活費に充てれば資産総額を減らさずに生活ができます

FIREによって得られる3つのもの

FIREを実行した後には以下の自由な生活や機会が得られます

仕事に左右されない自由な生活

FIREを実行すると自分の好きなことに時間を充てやすくなります

自由に時間を使えるので趣味に没頭したり家族と過ごしたりといったように仕事以外のことを生活の中心に置いて暮らせるようになります

仕事をやりたいのであれば新たな仕事に挑戦したり勤務時間を減らしたりなどもできるので自分の思うように使える自由な時間を確保できるのです

生活する場所を自由に選ぶ機会

FIREによってどこに住むかを自由に選べる機会も得られます

リモートワークが普及しているとはいってもネット回線の安定性や交通の便などを考慮すると住む場所が限定されがちです

しかし仕事をせずに不労所得で生活できるようになるということは住む場所も限定されなくなるので自分の好きな場所に住めます都会に住んだり田舎に住んだりだけではなく海外での生活や旅をしながら生活するといったこともできます

節約志向や投資の知識

FIREを実行するには投資の知識が必要不可欠であり必要な資金の貯蓄や毎月の生活費や投資額を意識して生活する必要があります

また毎月の出費を抑えるために自然と節約志向が身につき無駄な出費を省いて生活するようになるなど上手にお金と関わることができるようになるのです

要注意!FIREのリスク4

FIREを実行した場合には以下の4つのリスクが想定されます

生活が破綻する恐れがある

FIREを実行した後に生活が破綻する可能性は常にあります

例えば消費税の増額や金利の増減病気や事故による出費など予想外の出来事によって年間支出を4%以内に抑えられないといった事態が考えられます

不測の事態に備えるため事前に生活費3年分に相当する資金を別に蓄えておくことも大切ですそれでもリスクと常に隣り合わせだということを十分に理解しておきましょう

投資による年4%の不労所得がなければ生活できない

FIREをした後は投資によって想定通りの不労所得を得られなければ生活ができなくなってしまいます

投資はそもそも保証がない行為なので資産が減ってしまう可能性があり必ず4%以内の資産運用ができるとは限りません資産運用で失敗すると得られる不労所得も少なくなります

資産を減らせば生活は可能ですが翌年からの不労所得を得るためのリソースが少なくなるのでFIREを維持できなくなる可能性が高まってしまうのです

キャリアが中断して再就職が難しくなる

FIREで仕事から離れるとその時点でキャリアが途絶えてしまって再就職がしづらくなるリスクもあります

仮にFIREを中断して再び仕事を見つけようとした際に長い期間仕事から離れていたという点は再就職しようとする際の大きなマイナスになるでしょう

再就職が難しくなるリスクを回避するにはFIRE後に新しいスキルを身につける仕事を継続して生活を続けるといった方法があります

孤独を感じたり生きがいを見失う可能性がある

FIRE後は仕事に左右されることはなくなりますが人や社会と関わる手段が仕事だけだった場合は孤独を感じやすくなるという問題があります

また仕事に生きがいを感じていた場合はそれがなくなることによって精神的に追い詰められることもあります

早めに仕事を辞めてもやりたいことがないのであれば強い孤独感と虚無感を抱えながら日々を過ごすことになる可能性もあるのですもしかしたらこれが一番のリスクと言えるかもしれません

単に仕事を辞めたいという理由だけで目的もないままFIREを実行することは止めたほうが良いでしょう

FIREに向いている人向いていない人の特徴

FIREに向いている人

FIREに向いている人は

  • FIRE後の生活を見据えている人
  • 前向きで社交的な人
  • 熱中できる趣味がある人

などが挙げられますFIREする前から将来を明確に描けている人はFIRE後の生活にもスムースに移行しやすいでしょう

 

また社交性の高い人や自分自身で没頭できる何かを持っている人は孤独を感じにくく豊かな生活を送ることができます

FIREに向いていない人

逆に以下のような特徴を持つ人はFIREしても不幸になってしまう可能性があります

  • 仕事が辛い今の生活から脱出したいだけの人
  • 自分軸を持てていない人

 

現状をネガティブに捉えがちな人や周囲に流されやすく自分と深く向き合って考えることができない人は社会からのハシゴを外された途端に孤独や苦悩に苛まれることになります

 

FIREは多くの人が憧れる生活だと思いますしかし正しいマインドセットをしておかないと自分自身に潰されてしまうことになりかねないので注意してください

FIREを実行するための3ステップ

FIREを実行するには以下の3つの段階があります

よく考えないまま実行に移すと資産運用が上手くできなかったり途中で破綻したりするリスクが高まるので事前に計画を立案しておきましょう

必要な年間生活費を算出する

リタイアした後の生活費に必要な年間支出を算出します

どんな暮らしをするかで生活費は変わるものですから普段自分がどんなことにどれだけのお金を使っているかを把握しFIRE後はどんな生活を送るかを決めましょう

現在の生活費から不要なものを削り会社員の時点とは社会保険料の種類や金額が変わることなども加味しFIRE後の支出額を導き出しましょう

必要な資産額を算出する

1年間に使うお金の25倍となる金額を算出します

現在の貯金額やローンの有無各種保険料なども踏まえてどれだけの金額が必要になるかを判断し万が一のために生活費にあてるための資金も用意します

資産を貯めるために投資する

資産を貯めるためには無駄な出費を省くだけではなく投資による収益を活かすという方法もあります早い段階から投資をしておけばFIRE後にその経験を活かせます

投資の種類は株式や不動産など多岐にわたるので種類ごとの特徴を把握した上でリスクを抑えるために時期や業種などを分散させて投資しましょう

仕事をして収益を得るサイドFIREという方法も

FIREを実行したい場合は仕事をしながら収益を得るサイドFIREという方法もおすすめです

サイドFIREは投資で得た不労所得仕事の収益で生活する形態であり仕事をするので保持すべき資産も少なくて済むという特徴があります

サイドFIREであればそこまで生活費を切り詰める必要もなくフルタイム勤務でなくても時短勤務のように自由度の高い働き方ができるのである程度の支出許容と自由の両立が可能です

生活費を資産の年4%以内に抑えられない場合は仕事量を増やせば良いので生活費も保持しやすくなります

FIREは単に仕事を辞めたい人向けではない

FIREは早めに仕事を辞めて自分の好きなことに充てられる時間を増やす方法です単に仕事を辞めたいという理由で実行すると膨大な時間を持て余すだけに終わる可能性があります

FIREの趣旨は人生の時間と労力をフルタイムの仕事から解き放つことにありそのために投資のリスクを積極的に取ろうという人に向いた方法です

単にお金を稼ぐために仕事をしていてそれ以外で自分の人生の時間を何に使いたいかが明確な場合にFIREは新たな時間の使い方を提示してくれるのです

情報提供:FIREとは?従来の早期リタイアとの違い実行するための方法を解説
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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