SNS
損益通算とは?
株で損が出たときの確定申告を解説
質問する
投資の知識

損益通算とは?株で損が出たら確定申告を!

2023.11.08

証券コード

株式投資には損がつきものですどれだけ凄腕の投資家でも負けなしとはいきません

利益を期待して始めた株なのに利益より損失が上回ってしまうことはよくあることです

そんなときに利用したいのが損益通算損益通算を行うことで利益に対して損失を相殺することができます節税効果があり株取引をする人にとって欠かせないシステムです

この記事では損益通算とは何かそして損益通算のポイント注意点を解説します

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    株式投資の利益には税金がかかる

  • 02.

    損益通算とは

  • 03.

    損益通算の4つのポイント

  • 04.

    ポイント4:損益通算してもまだ赤字なら繰越控除

  • 05.

    損益通算の注意点

  • 06.

    損益通算のやり方

  • 07.

    含み損があるなら損出しする手も

  • 08.

    損益通算は節税の要

株式投資の利益には税金がかかる

株式投資で得た利益には税金がかかります

 

源泉徴収ありの特定口座を開設していてそこで取引をしている場合は証券会社の方で利益の中から20.315%の税金を引いたうえで特定口座の中に入金します証券会社が税金を徴収してくれるため投資家自身が確定申告をする必要はありません

 

源泉徴収なしの特定口座や一般口座で取引している人は利益が出ても証券会社で源泉徴収はしませんので自分で確定申告をする必要があります

 

株式投資での利益には譲渡益配当金2種類がありそれぞれ税金の種類が違います

 

譲渡益とは買った株が高く売れた場合に出る利益です譲渡益には20.315%の譲渡益課税がかかります

 

一方上場株式の配当金には配当課税が適用され税率は譲渡益課税と同じく20.315%です

 

また配当金にかかる税金は源泉徴収なしの特定口座や一般口座でも源泉徴収されます

損益通算とは

損益通算とは複数の株取引で得た損益を合算し最終的な利益または損失を計算することを指します



例えば株式を売却して20万円の損失が出た一方で別の株式を売却した際に30万円の利益が出たとします

 

通常売却益30万円に関して20.315%の税率をかけて約6万円の税金がかかるのですが損益通算を行えば20万円の損失と30万円の利益を相殺し実質の利益を10万円にすることができます

 

税金は相殺されたあとの利益にかかるためこの例では4万円の節税につながります

損益通算の4つのポイント

損益通算には知っておくべき4つのポイントがあります損益通算を検討している人はしっかり確認しましょう

ポイント1:原則確定申告が必要

損益通算を行うためには原則確定申告が必要です

 

以下のうちいずれかに当てはまり損失が出ているのであれば確定申告で損益通算を行いましょう

 

  • 複数社で源泉徴収ありの特定口座で取引している

  • 源泉徴収なしの特定口座で取引している

  • 一般口座で取引している

ポイント2:特定口座源泉徴収あり内の損益は確定申告不要

損益通算は原則確定申告が必要ですが例外があります

 

利用している証券会社が1社のみでそのうえ特定口座源泉徴収ありだけで取引している場合は自動的に利益と損失が相殺されます税金の徴収も証券会社が代わりに行ってくれるので確定申告は不要です

ポイント3:複数の口座間でも損益通算できる

複数の口座で取引している人も多いと思いますが損益通算は複数の口座間でも適用できます

 

特定口座の源泉徴収区分にかかわらず特定口座と一般口座の取引は損益通算が可能ですただし損益通算を行う場合は確定申告が必要となります

 

また複数の証券会社で源泉徴収ありの特定口座で取引をした場合でも損益通算できます

 

金融機関をまたいでの損益通算は自動的にされませんが複数の証券会社で源泉徴収ありの特定口座で取引をした場合それぞれの特定口座で年間の損益が算出され特定口座年間取引報告書が交付されます 

 

これを用いて損益計算することにより複数の特定口座での取引損益を通算して確定申告が行えるのです

 

自分で確定申告をするのは面倒ではありますが多く支払った分の税金をしっかり還付してもらいましょう

ポイント4:損益通算してもまだ赤字なら繰越控除

損益通算をしてもまだ損失が残っている場合は翌年以降3年にわたって利益から損失額を控除することができます

 

例えば令和4年に株で50万円の損失が出ていたケースを考えてみましょう翌年の令和5年に30万円の利益が出た場合令和4年の50万円の損失を繰り越して30万円の利益と相殺することができますこれが繰越控除です

 

なお繰越控除を受けるためには損失が発生した年から3年間毎年確定申告を行う必要があります



繰越控除を利用するためには取引が一切ない年があっても確定申告をしなければいけません

損益通算の注意点

損益通算にはいろいろな注意点もあります

注意点1:株式と先物取引FXでは損益通算できない

株式と先物取引FXではかかる税金が違うので損益通算はできません

 

株式での利益が譲渡所得配当所得に分類されるのに対して先物取引FXでの利益は雑所得に該当します

 

所得の種類が同じであれば損益通算できますが譲渡所得配当所得と雑所得では合算できませんそれぞれ独立して損益を計算し確定申告する必要があります

注意点2NISA口座は損益通算できない

NISA口座は一般の取引口座とは異なり損益の通算ができません

 

NISA口座では特定の期間内に設定された上限額までの資産を非課税で運用することができます

 

そもそも損益通算は課税額を抑えるために行われるものであるため課税対象がないNISA口座は損益通算ができないのです

 

そのためNISA口座と特定口座一般口座間の損益通算もできません

注意点3:不動産とは損益通算できない

土地や建物等を譲渡して損失が発生した場合原則として他の所得とは損益通算できません

 

土地や建物等の譲渡損失を損益通算できるのは他の土地や建物の取引で生じた所得のみです

 

また株式投資で出た損失を土地建物の譲渡益と損益通算することも認められていません

 

不動産の譲渡損益は金額が大きくなりやすく株式の損益と通算できれば節税が期待できるのですが株式と不動産の損益は別々に計上することが決められています

注意点4:繰越控除を受ける場合は3年間確定申告が必須

損益通算で相殺しきれなかった損失は最大3年間繰越控除をすることができますが繰越控除の適用を受けるためには損失が出た年から毎年連続して確定申告をする必要がありますので注意しましょう

 

前年の取引結果が赤字であったとしても当該年にかかる確定申告を行なっていなかった場合その損失についての繰越控除の適用は受けられません



繰越控除を利用するためには取引が一切ない年があっても継続的に確定申告をする必要があります前年分の損失を確定申告し翌年は取引をしていないからといって確定申告をしなかった場合は繰り越せるはずの損失が無効となってしまいますのでお気を付けください

損益通算のやり方

複数の証券会社で口座を開設していてそれぞれの口座で譲渡損益が出ているケースでは確定申告をすれば損益通算が可能です

 

例えばA社の口座で60万円の利益が出てB社の口座で60万円の損失が出た場合プラスとマイナスが同額ですから相殺されて0円になりますそのため確定申告をすれば還付を受けることができます

 

1つの証券会社の中で特定口座源泉徴収なしと一般口座を利用しているケースも損益通算の方法は上記と同じです

 

源泉徴収ありの特定口座で取引した場合でも確定申告をすることで自動的に徴収された税金を取り戻せますもし60万円の利益が発生し20%の税金が徴収されていたとすると確定申告により約12万円利益60万円×約20の還付を受けることができます

 

損益通算は譲渡損益間だけでなく譲渡損失と配当金でも相殺が可能です

 

配当金も課税対象であり証券会社が入金前に源泉徴収していますこの源泉徴収は特定口座源泉徴収ありに対してだけ行なわれるわけではなく特定口座源泉徴収なしまたは一般口座を利用して配当金を受け取る際にも源泉徴収されています

 

そのため少しでも税金を取り戻したいなら確定申告をして譲渡損失と配当金で損益通算することがおすすめです

 

なお口座開設している証券会社が1社のみで特定口座源泉徴収ありしか利用しておらず特定口座源泉徴収あり配当受入ありを選択している人は譲渡損失と配当金などが確定申告することなく自動で損益通算できますただし配当金の受領方法を株式数比例配分方式で登録しておく必要があるので確認しておきましょう

含み損があるなら損出しする手も

含み損がある銘柄を損切りすることで利益と差し引いて税金を減らすようにする方法を損出しと言います

 

例えば特定口座源泉徴収ありの取引で100万円の利益を出した後に100万円の損失を確定させれば最初に源泉徴収された約20万円の税金が返ってくるのです

 

このようにもし含み損になっている保有銘柄があれば年内に売却し損失を確定することで税金の一部または全部を取り戻すことが可能です

 

利益は確定させたものの含み損を抱えたままという場合は損出しを検討してみるのもいいでしょう

損益通算は節税の要

損益通算は株式投資家にとって節税の要となります

 

源泉徴収の有無や口座の種類によっては確定申告不要で損益通算できるケースがありますが複数口座や異なる所得の区分での通算が制限される点には注意が必要です

 

損益通算で相殺しきれなかった損失は最大3年間の繰越控除が利用可能です取引がなかった年でも忘れずに確定申告しましょう

情報提供:損益通算とは?株で損が出たら確定申告を!
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

総括

SHARE
1