SNS
iDeCoNISAの併用の仕方や使い分けを解説
質問する
投資の知識

iDeCoNISAは併用できる!どう使い分けるのが正解?

2023.07.08

証券コード

iDeCo個人型確定拠出年金 NISA少額投資非課税制度どちらも資産形成を支援する制度です基本的には別々の制度ではありますがiDeCoNISAは併用が可能です

ただ似たような制度なのでどちらをどう活用すればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか

結論として目的によって選ぶべき制度は異なります

そこで今回はiDeCoNISAの違いや使い分けを解説します

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    iDeCoNISAは併用可能

  • 02.

    iDeCoNISAの違い

  • 03.

    iDeCoNISAを併用するべき人は?

  • 04.

    iDeCoを優先させるべき人は?

  • 05.

    NISAを優先させるべき人は?

  • 06.

    両方に少額ずつ入れるのは有効?

  • 07.

    目的や目標に合わせて制度を選ぼう

iDeCoNISAは併用可能

iDeCoNISAは異なる制度ですが両方を同時に利用することができます

 

併用することで老後資金の積み立てと短期的な資産運用の両方を並行して行うことが可能です

 

しかしiDeCoNISA掛金や投資限額が設定されているためそれを超えない範囲で運用しなければならない点にご注意ください

 

より効率的に資産運用するためにもまずはそれぞれの制度について正しく理解することが大切です

iDeCoNISAの違い

2023年までのNISA制度の年間投資枠はつみたてNISA40万円一般NISA120万円

 

iDeCoNISAは併用することができますがそれぞれにはいくつかの違いがあります

 

制度の利用条件としてはiDeCoの場合は20歳以上65歳未満かつ国民年金被保険者であることNISAは年齢が18歳以上であれば誰でも利用可能です

 

iDeCoで運用できる上限金額は職業や年金の種類によって144,000円〜816,000とばらつきがあります運用益が非課税になる他掛金が全額所得控除となりることにより所得税と住民税を軽減することができます

 

2024年からの新NISA制度では成長投資枠で年間240万円つみたて投資枠で年間120万円が上限で運用益が非課税ですまた従来のNISAでは非課税期間が定められていましたが2024年からは非課税無期限になります成長投資枠とつみたて投資枠の併用が可能であり一生涯の非課税枠が1,800万円に増えます

 

お金を引き出せるタイミングとしてはNISAがいつでも引き出すことが可能なのに対してiDeCoは原則として60歳まで引き出せない点に注意が必要です

 

これらの違いを考慮して個々の目的やライフスタイルに合わせてiDeCoNISAを組み合わせて利用することができます

iDeCoNISAを併用するべき人は?

iDeCoNISAを併用することで将来の備えをしっかりと行いつつ万が一の時にも柔軟に資金を引き出すことができます

 

iDeCoは将来への資産形成に特化しているため原則として60歳まで引き出せませんそこでNISAを併用することで万一の場合にも対応することが可能となります将来の不安を緩和しながら資産形成を進めることが可能です

 

またiDeCoの掛金だけでは投資として不十分に感じる人NISAと併用すべきだと言えます

iDeCoを優先させるべき人は?

年金や退職金などの老後資金が少なめである人や現役時代の所得税率が高い人にとってはiDeCoが優先されるべき選択肢となるでしょう

 

iDeCoは老後資金の準備や退職金の補填など将来の資産形成に特化した制度です

 

自営業者や退職金のない人iDeCoを利用して自力で老後資金を準備しておくことが賢明です

 

またiDeCo税制優遇は所得の高い人ほど恩恵があり安定した収入のある人は節税の面でもiDeCoを活用することができます

 

一例としてiDeCoを利用することで税金面でお得になる人のシミュレーションをしてみましょう

 

  • 会社員
  • 年収:500万円
  • 年齢:30
  • 毎月のiDeCo掛金:23,000
  • iDeCoの運用期間:30
  • 運用利回り:3.0%
  • 扶養配偶者なし

 

シミュレーション結果

 

  • 掛金控除額所得税住民税1663,500
  • 運用益非課税額:1008,966
  • 積立元本:828万円
  • 運用益:503399

 

このシミュレーションでは年収500万円の人が30歳から毎月23,000円ずつiDeCoに加入し30年間運用した場合の結果を示しています

 

年収500万円の場合iDeCoの掛金による所得税住民税の軽減額は30年間で1663,500iDeCoへの積立総額は828円になります

 

さらに運用利回りが3.0%であれば30年後の運用結果は1,331399です

 

このようなシミュレーション結果からわかるようにiDeCoを利用することで節税効果を享受しながら資産を形成することができます

 

iDeCoの税制優遇は所得の高い人ほど恩恵があり安定した収入のある人にとって特にお得な制度と言えます

 

ただし運用利回りは確実ではなく変動する可能性があるため注意が必要です

 

加えてiDeCoには60歳まで引き出せないという制約もあるため預貯金に余裕がない人や他の優先事項結婚や出産などのために資金を必要としている人はiDeCoに無理に取り組む必要はありません

 

 

NISAを優先させるべき人は?

出費が多くなりそうな人積極的に投資を行いたい人NISAを優先するべきです

 

子育て世代や教育資金結婚資金や住宅ローン返済など大きな出費が増える時期では現金需要が高まります

 

iDeCo60歳まで資金を拘束するため現金の流動性が低下します必要なときに必要な現金を手に入れるためにはNISAなどの制約の少ない選択肢が有利です

 

また株式投資やETFなどさまざまな商品への投資を行いたい場合にはNISAの成長投資枠がおすすめです

 

iDeCoで運用できる商品は定期預金投資信託保険に限られるのに対してNISAでは特に成長投資枠において株式投資信託ETFREITなどに投資できるという特徴があります  

 

ただし投資にはリスクが伴うため損失を被る可能性もあることを念頭においてNISAを検討することが重要です

 

両方に少額ずつ入れるのは有効?

少額で両方の制度を併用することも1つの選択肢となりますがiDeCoNISAの両方に少額ずつ投資すると手数料や口座維持費などのコストがかさんでしまいます

 

iDeCoでは加入時または企業型確定拠出年金からの移換時に手数料2,829円がかかりますこの手数料は初回1回のみの支払いで済みますが掛金納付の度に105円の手数料が発生その他にも信託銀行の管理手数料などが必要です



NISAの場合口座の開設管理維持を無料で行なっている証券会社がほとんどです国内株式の売買手数料も無料であるケースが多いですが投資信託の手数料や外国株式の売買手数料は有料になることもあります

 

資金を1つの制度に集中させることで投資の目標やリスク管理をシンプルにすることができたり制度の特典や税制優遇を最大限に活用することができます特に長期的な運用でメリットを享受するためには1つの制度に集中することが有利です

 

ただし状況や目標によっては両方の制度に少額ずつ投資する方が有利になり得ます

 

例えばリスク分散や異なる運用商品の利用など個別の理由がある場合です

 

また1度に大きな金額を投資することが難しい場合や複数の制度のメリットを享受したい場合にも両方に少額ずつ投資することは考えられます

目的や目標に合わせて制度を選ぼう

iDeCoNISAはそれぞれ異なる特徴と利点を持っています

 

所得税や住民税の負担を軽減したい場合や老後の資金準備を重視したい場合にはiDeCo短期的な投資や将来のまとまった資金を使う予定がある場合にはNISAを優先して活用することを考えてみてください

 

ただし重要なのは個人の目的や目標に合わせて制度を選ぶことです

 

まずは自身のライフプラン目標を明確にすることが大切です

 

将来の資金ニーズや投資期間リスク許容度などを考慮して両制度をうまく活用しましょう

情報提供:iDeCoNISAは併用できる!どう使い分けるのが正解?
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

総括

SHARE
1