インデックス投資の「インデックス」とは、「指数」や「指標」を指します。例えば日経平均株価やTOPIXは日本株式の代表的なインデックスです。このインデックスに連動を目指す投資手法がインデックス投資です。

インデックス投資では、複数の銘柄で構成されているインデックスが投資対象となるため、分散投資が可能です。

例えば、日経平均株価は、日本の株式市場で取引されている225社の代表的な銘柄の株価の平均値を示しています。このようなインデックスを対象に投資することで、1つの企業の個別のリスクに依存せず、多くの異なる企業のパフォーマンスに分散して投資することができます。したがって、一部の銘柄が不調でも他の銘柄の好調が影響を緩和し、ポートフォリオ全体のリスクが分散されるのです。これにより、全体的な投資リスクを低減する効果があります。

インデックス投資は、インデックスに連動を目指す投資信託またはETFを買うことで簡単に実践できます。

投資信託にはインデックス投資とアクティブ投資があります。

 アクティブ投資とは、投資信託会社のファンドマネージャーが企業調査や分析を通じて優秀だと思う銘柄を選び、指数を上回る成績を目指す運用スタイルです。投資成績はそのファンドマネージャーにより左右されます。

 一方、インデックス投資では指数と同じ値動きをするように運用されるため、指数を上回る運用成績は望めません。

コスト面では、インデックス投資は比較的低いですが、アクティブ投資は運用に手間がかかるため高くなります。

インデックス投資は人気が高いですが、その理由として銘柄選びで迷う必要がないことが挙げられます。

 確かに株式市場の銘柄に全部丸ごと投資してしまえば迷わなくて済みます。しかも多くの会社の平均値へ投資するわけですから、インデックス投資は利益もそれなりに期待できます。

 買ったあとはそのままにしておくだけでいいので、とても簡単です。忙しいサラリーマンや主婦の方にも向いている投資と言えるでしょう。

そんな手軽に始められるインデックス投資ですが、短期間で大きな利益を狙うのは難しいというデメリットもあります。

投資したお金がすぐに2倍、3倍になるわけではありませんし、長く低迷する時期もあるので、焦らずこつこつ運用していく投資手法だということを覚えておきましょう。

インデックス投資の始め方は、インデックスに連動することを目指す投資信託またはETFを購入するだけです。インデックス投資で購入する投資信託またはETFのことを「インデックスファンド」と呼びます。

インデックス投資は次の3ステップで始められます。

1. インデックスの選定
2. インデックスファンドを選ぶ
3. 証券口座を開設

まずは対象とするインデックスを調査します。どのインデックスを選ぶかによってリターン（収益）が決まるため、インデックスの選定は重要です。

 日本株のインデックスとしては、日経平均株価（日経225）やTOPIX（東証株価指数）が有名です。米国株のインデックスならS＆P500やダウ平均が主要な指標となります。

投資信託またはETFのインデックスファンドを選びます。さらに、ETFは国内ETFか海外ETFかという点も考えなければなりません。

投資信託で購入する場合、銀行や証券会社などによって取り扱っているインデックスファンドの種類が異なります。

その点、国内ETFはどの証券会社でも取り扱っている種類は同じです。ただし、海外ETFを扱っているのは一部の証券会社に限られているので確認が必要です。

インデックスファンドは証券会社や銀行の証券口座で売買するため、購入したいインデックスファンドを取り扱っている証券会社や銀行で証券口座を開設します。

証券口座は無料で開設できるところがほとんどです。

口座開設の申し込みをし、個人情報の入力と本人確認書類の提出をします。審査が通れば口座開設の完了です。

開設した口座に入金すれば、インデクスファンドを購入することができます。

インデックスファンドを選ぶ際のポイントは、「コスト（手数料）の低さ」です。

インデックスファンドの購入時はもちろんのこと、保有中にかかるコストや売却する際にかかるコスト、海外のインデックスファンドであれば為替手数料も必要になります。

コストは販売会社（銀行や証券会社）やインデックスファンドの種類、投資信託かETFかによっても変わってきますので、販売会社のホームページで確認しましょう。

インデックス投資は、シンプルで効果的な方法です。市場と連動するため、投資が初めてでも始めやすく、少ないコストで資産を運用できます。自分に合った指標や商品を選び、ゆっくりと長期間にわたって育てていきましょう。

知識を深めることも大切ですが、まずは一歩踏み出して始めることも必要です。将来のために、インデックス投資にチャレンジしてみてください。