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投資をするなら必須税金の基礎知識について解説
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投資の知識

投資をするなら必須税金の基礎知識

2023.03.08

証券コード

投資による利益には一律20.315%の税金が課されます

ただし取引口座の種類や利益の額によっては一部の税金が免除されたり確定申告が不要になるケースもあります

投資を始めたばかりでも投資における税金について正しく理解することは大切です税金について理解することは節税にもつながりますのでぜひここで基礎知識を身につけておきましょう

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    株式投資には税金がかかる

  • 02.

    株式投資の配当金にかかる税金について

  • 03.

    投資信託にかかる税金について

  • 04.

    投資の税金はどうやって払う?

  • 05.

    NISA口座なら税金がかからない!

  • 06.

    株で損をした場合

  • 07.

    確定申告書の書き方

  • 08.

    税金の基礎知識をつけて効率的に投資をしよう

株式投資には税金がかかる

株式投資によって得られる利益には譲渡益売却益配当金2種類がありそれぞれ20.315の税金が課されます年末調整や確定申告の際に申告し納付することになります

 

例えば株式を売却して利益が出た場合譲渡価格−取得価額+譲渡費用が課税対象です

 

  • 譲渡価格:株式を売却するときに手に入るお金の額
  • 取得価額:株式を購入したときに支払った金額購入価格
  • 譲渡費用:株式を売却するためにかかった費用手数料や売買代金の税金など

 

具体的にはある株式を購入した時の取得価額が100万円売却時の譲渡価格が150万円売却にかかった費用が10万円だった場合譲渡益は以下のように計算できます

 

150万円-100万円-10万円=40万円

 

譲渡益は40万円となり20.315%が課税されるので81,260が税額となります

 

譲渡価格から取得原価や手数料などを差し引いた額がマイナスとなった場合には税金を払う義務はありません

 

また株式投資においてはNISA少額投資非課税制度という制度を利用することで節税効果を期待することができますただしこの制度には年間の上限額や条件などがある点に注意が必要です

株式投資の配当金にかかる税金について

配当金には20.315%の税金が課されます

 

この税金は特定口座源泉徴収ありであるか否かにかかわらず配当金の支払い時に証券会社が源泉徴収して国に納めるため投資家が配当金にかかる税金について確定申告をする必要はありません

 

例えば1株あたり10円の配当金を受けられる株を200株保有しているとします本来なら受け取れる配当金は2,000円のはずです

 

しかし2,000円×20.315%=406円の税金がかかるため実際に入金される金額は1,594

 

この段階ですでに税金は源泉徴収されているのです

 

この税金を減らす手段の1つが配当控除です配当金の原資は企業の利益でこの利益に対して企業はすでに法人税を納めています

 

つまり配当金は納税済みの状態ですからそこから再び税金を徴収するとなると二重課税になるのです

 

この二重課税をなくすためにあるのが配当控除です

 

課税所得が1,000万円以下の場合所得税10住民税2.8%が配当控除で還元されます課税所得が1,000万円を超える部分については所得税5住民税1.4%が配当控除の対象となりますただし配当控除で徴収された税金の還付を受けるには確定申告を行うことが必要です

投資信託にかかる税金について

投資信託には運用によって得た収益を投資家に分配する分配金があります

 

分配金には普通分配金特別分配金2種類がありこのうち普通分配金は利益と見なされ20.315%の税金が課されます

 

分配金の税金は受け取るときにあらかじめ徴収されているので原則確定申告は不要です

 

一方特別分配金は元本が決算日の基準価額を上回った場合に支払われる分配金であり元金払戻金とも呼ばれます

 

特別分配金は利益とは見なされず税金はかかりません

 

投資信託の分配金は株式投資や投資信託の譲渡損失との損益通算ができます

 

1年間11日~1231に株式や投資信託を売却して確定した損失がある場合受け取った分配金の金額からその損失金額を差し引くことができます

 

例えば1年間に投資信託を売却して確定した損失が5万円でその年に受け取った分配金が10万円だった場合差し引いた金額の5万円が課税対象となります

投資の税金はどうやって払う?

投資の税金の払い方は証券口座の種類によって異なります

 

特定口座源泉徴収ありを利用している場合は利益を確定するたびに証券会社が利益から税金を差し引いています投資家は確定申告を行う必要がなく証券会社がまとめて納税を行います

 

一方一般口座特定口座源泉徴収なしを利用している人は翌年の216日から315日の間に行う確定申告時に自分で1年分の税金をまとめて支払うことになります

 

また株式投資の課税対象は売却して確定した利益のみであり含み益には課税されません

NISA口座なら税金がかからない!

株式や投資信託などを所定の購入限度額内で購入しNISA口座で保有すれば譲渡益や配当金に対して課税されません

 

NISA一般NISAつみたてNISAジュニアNISA3種類があり18歳以上の成人は一般NISAやつみたてNISAを利用でき17歳以下の未成年はジュニアNISAを利用できます

 

一般NISAは年間120万円×5年間つみたてNISAは年間40万円×20年間ジュニアNISAは年間80万円×5年間まで非課税で保有が可能です

 

NISA口座を利用する場合自動的に非課税となるため確定申告は不要ですが年間購入限度額を超える場合や配当金の受け取りを株式数比例配分方式に指定していない場合は税金が課されます

 

なおこのNISA制度は2024年から大幅に改正されますので変更になる制度内容も併せて確認しておきましょう

株で損をした場合

株式投資で損失が発生した場合確定申告で損益通算や繰越控除を行うことで課税所得を軽減することができます

 

損益通算株式投資で発生した損失と利益を相殺する方法であり複数の証券会社の口座間でも適用できます

 

例えば1年間の譲渡損失が20万円で同じ年に別の株式で 10万円の配当収入があった場合損益通算を行うことで配当収入を損失で相殺し課税対象額を減らすことが可能です

 

配当金10万円の利益があるためこの10万円に20.315%の税金20,315がかかりますが実際はトータルで10万円の損失となっているため徴収された20,315円が還付されます

 

損失が損益通算しきれなかった場合は最大3年間繰り越すこともできます

 

例えば1年目に100万円の譲渡損失がありその年は相殺する利益がなかった場合その100万円の損失額を2年目3年目に繰り越してそれらの年の利益から控除するのです

 

2年目に2050万円の利益があった場合には1年目に繰り越した100万円の損失額をその利益から差し引くことができ税金が減額されます3年目にも同様に残りの損失額を利益から差し引くことができます

 

特定口座源泉徴収ありでは通常確定申告は必要ありませんが損益通算や繰越控除を行う場合は確定申告が必要ですまた損が出た年に確定申告を行わないと翌年以降に繰越控除を受けられませんのでご注意ください

確定申告書の書き方

株式投資において確定申告をする場合確定申告書B第一表第二表第三表分離課税用を書きます

 

確定申告書Bの第一表ではまず申告の種類で分離を○で囲みます青色申告をする人は青色にも○をつけましょう

 

それから収入金額等所得金額等所得から差し引かれる金額の部分を記入します勤め先から給与所得の源泉徴収票をもらっている会社員は所得から差し引かれる金額を源泉徴収票から転記することが可能です

 

申告者の合計所得額が1,000万円を超えている場合は配偶者特別控除は適用できません

 

税金の計算その他延納の届出の該当箇所にも記入が必要です

 

第二表では所得の内訳社会保険料控除等に関する欄を埋めます

 

生計を共にしている配偶者や親族がいる場合は配偶者や親族に関する事項を記入しましょう

 

住民税事業税に関する事項で住民税の納付方法を選択します

 

第三表分離課税用株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書から転記することで作成できます

 

記入箇所は収入金額所得金額税金の計算の3つです

 

譲渡損があり損益通算や繰越控除を受けたい人は上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用も提出します

税金の基礎知識をつけて効率的に投資をしよう

投資で得た利益は全額そのまま手元に入るわけではなく20.315%の税金がかかります

 

しかし損失を確定した場合には他の利益と相殺したり損失の繰越控除を受けることで税金を節約できます

 

このような投資の税金についての知識があれば納税額を抑えて投資を効率的に行うことが可能です

 

また株式投資や投資信託利用する口座によって税金の収め方などに違いがあるため基礎知識として覚えておきましょう

情報提供:投資をするなら必須税金の基礎知識
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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