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デリバティブ取引の種類や始め方を解説
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投資の知識

デリバティブ取引とは?取引の種類や始め方をわかりやすく解説

2023.01.18

証券コード

デリバティブ取引は株式や債券商品などへ投資する方法の1つであり元手よりも大きな金額で取引が可能だという特徴があります

ただし損失額が大きくなりやすいという問題点があり金融商品ごとに取引の内容も異なるので商品への理解や取引ごとの仕組みを確認することが必要不可欠です

本記事ではデリバティブ取引を始めようとしている方へ向け取引の種類や特徴などを解説します取引を始める手順についても解説するのでぜひ参考にしてください

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    デリバティブ取引とは

  • 02.

    デリバティブ取引の特徴

  • 03.

    デリバティブ取引の主な種類

  • 04.

    デリバティブ取引のメリット

  • 05.

    デリバティブ取引のデメリット

  • 06.

    デリバティブ取引を始める手順

  • 07.

    複雑かつハイリスクハイリターンの投資と心得よう

デリバティブ取引とは

デリバティブ取引とは原資本株式債権金利などの価格をもとに市場価値が決まる金融商品デリバティブを取引することです

一般的な株式投資とは大きく異なっており金融商品をどの期日にどのぐらいの金額で取引するかをあらかじめ契約しておくという形態をとります

契約内容や条件は取引の種類や商品ごとに異なっているため事前によく確認しておくことが大切です

デリバティブ取引の特徴

デリバティブ取引には主に以下の2つの特徴があります

金融商品の商品性が多様

デリバティブ取引で扱われる金融商品は多種多様なものがあります

一般的な金融商品が値上がりによってハイリターンが期待できるのに対しデリバティブ取引で扱われる商品の場合は種類ごとに利益が期待できる局面が異なります

例えば市場価格が下がることによって利益が期待できたり価格が一定の水準を維持している場合に利益が得られたりするものがあります

商品性が多様なことにより市場動向に沿った活用ができるのです

必要な金額が比較的少ない

デリバティブ取引では必要な金額が少なくて済むことも特徴です

通常金融商品の売買には多額のお金や債権が必要なのに対しデリバティブ取引の場合は開始当初に証拠金を払い込むだけで取引ができるようになっており得られるリターンは株式や債券の売買と変わりません

契約内容や条件によって取引時期を決めるので契約時に売買費用が発生しないことがその理由です少ないお金を投資して大きな取引ができるので成功した場合はコストパフォーマンスが良い取引だといえます

デリバティブ取引の主な種類

デリバティブ取引は大別すると以下の4つの種類に分けられます

取引の種類によって仕組みや条件が大きく変わってくるので事前によく確認しておきましょう

先物取引

契約時にどれだけの価格で商品をいつ取引するかを決める形態です商品は契約時に決定した価格で売買されます

当初に定めた期日内であれば取引が可能であり商品のやり取りはせずに契約内容や時期の合意のみで取引が成立するので投資額は少額で済みます

対象となる金融商品は債券金利など多岐にわたることが特徴です

為替予約

為替予約は特定の期日の”為替”をどれだけの金額で取引するかを決める形態です

例えば外国株式や債券などを購入する際は為替の変動が価格に影響しますがあらかじめ決められた相場で取引をすればリスクを低くすることが可能です

また国内に輸入する商品の価格が円安によって変動する場合に備え為替相場を先に決めておくことで輸入価格を抑えることもできます

オプション取引

オプション取引とはあらかじめ決めた期日と価格で商品を売買する”権利”を取引する形態です先物取引等と違う点は買うのは権利なので当初定めた価格で取引しなくても良い点です

例えば株式を80万円で購入できる権利を3万円で買った場合は後に株価が100万円に上がったとしてもあらかじめ定めた80万円で購入できますしかし株価が50万円に下落した場合は80万円で買っても損失のほうが大きいので購入権を放棄できます

ただし商品の売り手は売却権を放棄できないので注意しましょう

スワップ取引

スワップ取引とは一定期間中に金利や通貨などの資金の流れを交換する取引の形態です同一通貨の金利交換を金利スワップ異なる通貨の元本と金利の交換を通貨スワップといいます

別々の支払い義務をやり取りできるので変動金利と固定金利の交換が可能であり主に各種金融機関の金利が変動した際の備えとして行います

デリバティブ取引のメリット

デリバティブ取引には以下のようなメリットがあります

少ない資金で多額の取引が可能なこと

少ない証拠金を支払うだけで取引ができる点が魅力です必要な金額が少ないので投資にかけられる予算が限定されている人でも始めやすいという利点があります

元手よりも大きな利益を得られる可能性もあるので保有している資金を効果的に使って効率的な投資ができるという点が特徴です

価格変動による損失の回避に使えること

デリバティブ取引は価格変動による損失に対応するためにも活用できます

現在保有している株価が下がる可能性がある場合は先物取引で株を売ってしまうかオプション取引を上手に使えば株価が急落した際に利益を出せます

株式が下がった場合でも売りで得た利益によって損失を相殺できるのです

夜間でも取引が可能なこと

デリバティブ取引は株式の取引時間である9:0011:3012:3015:00以外の時間帯でも取引が可能です平日であれば夜間でも取引ができるので海外の為替相場の動きを確認しつつ取引できるという利点があります

海外で事件があった場合は日本の株式相場に反映されるのは翌日ですがこの取引では海外の動向を見ながら投資ができるので早期に損失回避の動きをとれます

デリバティブ取引のデメリット

デリバティブ取引には以下のような注意点や問題点があります

商品や取引の種類によって内容が異なること

デリバティブ取引は商品や取引の種類によって内容が異なっており内容を確認せずに取引をすると損失を被る可能性が高くなります

現物取引よりも仕組みが複雑なので取引の参加者は機関投資家のようなプロフェッショナルが多く個人投資家が参加する場合は一定の投資経験や知識が必要です

近年は金融工学の発展によって複雑な商品も増えておりより理解が難しくなっているので商品等についてよく知ってから取引を始めましょう

失敗した場合は多額の損失が出る恐れがあること

デリバティブ取引は失敗した場合に多額の損失が出る恐れがあります

証拠金の倍以上の利益が見込めるということはそれだけ損失額も大きくなるという意味があるのです例えば10万円の証拠金で100万円の取引を行っていた場合に20%の損失があると損失額は20万円になるので投資額以上の損失が出ます

事前に保有している予算を確かめ損失があった際に対応できる金額で投資をする必要があるのです

デリバティブ取引を始める手順

デリバティブ取引を始める際は証券会社に総合口座を開設する必要があります

口座を開設した後は以下の手順で取引を進めていきましょう

デリバティブ取引用の口座を開設

証券総合口座を開設した後にデリバティブ取引用口座を開設しましょう

職業や投資経験を問われるのでそれに回答し取引ルール確認書類を確認する必要があります

証券総合口座からデリバティブ口座へ証拠金を入金

証券総合口座から証拠金を入金します商品によって必要な金額が異なるので事前に確認してから手続きを済ませましょう

取引を開始する

証拠金の入金後はデリバティブ取引を開始できます証券会社によって入金の確認から反映までの時間が異なるのでなるべく早期に取引を始めたい場合は早めに入金を済ませておきましょう

複雑かつハイリスクハイリターンの投資と心得よう

デリバティブ取引は商品を取引する期日と金額を事前に契約するので他の投資とは大きく異なります

商品や取引ごとに内容が異なることから仕組みが複雑で失敗した場合の損失も高額になりやすいという問題を抱える反面価格変動による損失の回避ができたり海外市場の動向を見つつ取引ができたりするという特徴があります

取引を始める際は損失に対応できる予算を確保し商品ごとの理解を深めたうえで無理のない金額から投資するようにしましょう

情報提供:デリバティブ取引とは?取引の種類や始め方をわかりやすく解説
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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