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一目均衡表について解説
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投資の知識

投資初心者も使える一目均衡表って?見方や投資への活用方法を解説

2023.09.30

証券コード

チャートから相場の動きを予測するテクニカル分析は投資先を検討する場合やすでに保有している株式の売却を検討する場合などさまざまな場面で活躍しますプロも使用している一目均衡表実は投資初心者でも活用できることをご存知でしょうか
今回は一目均衡表の見方や投資への活用方法をわかりやすく解説していきます

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    一目均衡表とは

  • 02.

    一目均衡表を構成する5本の線と雲

  • 03.

    一目均衡表の分析に欠かせない3つの理論

  • 04.

    一目均衡表を投資にどう活かす?

  • 05.

    雲とローソク足で相場の方向性をチェック

  • 06.

    一目均衡表を自分で作ってみよう!

  • 07.

    さまざまな分析と併せてチェック

一目均衡表とは

一目均衡表いちもくきんこうひょうとは日本発祥のテクニカル分析の1つで相場の流れを予測分析する際に使われるものです時間に焦点を当てローソク足と相場の動きを表す5本の線から構成されています

 

その歴史は古く昭和初期細田悟一氏によって考案され細田氏のペンネーム一目山人から一目均衡表と名付けられました

 

生まれてから100年近く経つ現在でも国内外のファンドマネージャーや投資家に大変支持されているテクニカル分析ですまた過去のデータから分析する手法のため経済に明るくない投資初心者でも始めやすいメリットがあります

一目均衡表を構成する5本の線と雲

一目均衡表を理解するうえで欠かせない5本の線と雲について確認しましょう

基準線

過去26日間の最高値と最安値の平均値を線でつなげたものを基準線と言います

基準線は相場の方向感を示しており上昇傾向であれば値上がりトレンド下降傾向であれば値下がりトレンドと判断されます中期的な指標の1つで移動平均線に近いイメージです

計算式:基準線=過去26日間の最高値+過去26日間の最高値÷2

転換線

基準線が過去26日間の株価の平均値を示した線であるのに対し過去9日間の最高値と最安値の平均値を線でつなげたものを転換線と言います転換線は短期的なトレンドを把握する際によく利用されています

 

基準線と同じようにチャートが右上がりであれば上昇トレンド右下がりであれば下降トレンドと判断が可能です

計算式:転換線=過去9日間の最高値+過去9日間の最高値÷2

先行スパン12

先行スパンは計測する期間の違いから先行スパン1と先行スパン2があります

 

先行スパン1=基準線と転換線の平均値を26日先に表示しつなげた線

先行スパン2=過去52日間の最高値と最安値の平均値を26日先に表示しつなげた線

 

先行スパン1は中期的先行スパン2は長期的なトレンドの予測に役立ちます

計算式:

先行スパン1基準線+転換線÷2

先行スパン2過去52日間の最高値+過去52日間の最安値÷2

遅行スパン

遅行スパンは当日の終値を26日前に表示し線でつなげたものですつまり当日の終値と26日前の終値を比較しているわけです26日前のローソク足よりも遅行線が上であれば上昇トレンドの相場という見方ができます

 

一目均衡表を構成する5本の線の中でも考案者である細田氏が最も注目した線と言われています

雲は先行スパン1と先行スパン2に囲まれたエリアを指します

雲と各線やローソク足の位置関係で今後のトレンドや状況を予測します

一目均衡表の分析に欠かせない3つの理論

一目均衡表は次に解説する3つの理論をベースにしています

時間論

基本数値と呼ばれる91726日の期間で相場が動く傾向にあると言われています

 

基準線や転換線など各線の算出にも使われておりトレンドの転換や予測に役立つ重要な考え方になります

波動論

波動論は波形パターンI波動V波動N波動から相場の方向感を予測する理論です一般的にはI波動とV波動を繰り返しN波動へ移行すると言われています

I波動直線的に価格が上昇または下落する動き

V波動価格が上昇後に下落するまたは下落後に上昇する動き

N波動価格が上昇下落上昇または下落上昇下落と繰り返す動き

水準論

水準論は過去の相場の変動幅から今後どこまで値上がりするかどこまで値下がりするかいわゆる相場の天井と底を予測する理論です

値幅推測論とも呼ばれE計算値V計算値N計算値NT計算値の4種類が代表的な計算値です

 

価格の上昇を第1その後に訪れる価格の下落を第2再び見られる価格の上昇を第3波と捉え価格の動きを予想していきます

E計算値3波は第1波の2倍の幅で価格が上昇する

V計算値2波は第1波の2倍の幅で価格が上昇する

N計算値1波と第3波は同じ幅で価格が上昇する

NT計算値1波と第2波の差の幅分3波で価格が上昇する

一目均衡表を投資にどう活かす?

一目均衡表でどんな動きが買いサインなのかどういった状況なら売り抜けた方が良いのかなど具体的な一目均衡表の活用例をいくつか確認しておきましょう

三役好転を見逃さない

基準線の下にあった転換線が基準線を抜いて上昇している

遅行スパンがローソク足の上限を追い抜く

ローソク足が雲の上をキープしている

これら3つの状態は相場の上昇を示すサインであり三役好転と呼ばれています同様にその逆は相場の下落を示すサインであるため売りトレンドであると判断される可能性が高まります

ゴールデンクロスデッドクロス

三役好転の1つでもある転換線が基準線を抜いて上昇するポイントはゴールデンクロスとも表現されます今後相場が上向きになる可能性が高いことを示しています

 

同様に転換線が基準線を抜いて下降するポイントはデッドクロスと表現され相場が下降局面に入る可能性があると判断される材料です

雲とローソク足で相場の方向性をチェック

雲も重要な参考指標です一般的にローソク足が雲よりも上にあれば上昇トレンドローソク足が雲よりも下にあれば下降トレンドに入る可能性があると言われています

 

雲が厚い場合は先行スパンが抵抗線となって上値を抑えるような動きが見られたり相場の方向性が定まらないボックス相場と呼ばれるトレンドが読みにくい状況になったりするケースがあります

雲のねじれは転換のサイン

先行スパン12が交差することを雲のねじれと呼びます

雲のねじれはトレンドの転換が起こる予兆とされています

 

ただし短いスパンで何度も雲のねじれが起きている場合は先行きが不透明なレンジ相場の可能性もあるため注意が必要です

一目均衡表を自分で作ってみよう!

難しそうに見える一目均衡表ですがExcelを活用することで自身で作成も可能ですベースとなるサンプルのシートを無料で配布していたり作成方法を動画で解説している証券会社もあります

 

また一目均衡表はチャートで表示できる証券会社もあるためまずはお使いの証券会社で確認してみましょう

さまざまな分析と併せてチェック

相場を予測する全ての分析に言えることですがあくまで予測という点に注意が必要です

 

例えばゴールデンクロスが見られたからといって必ず相場が上向きになるわけではありません自然災害など予測不能の事態もあり過去に例がない動きをするケースもあります予測のブレを抑える方法としてはさまざまな分析を総合的に見て判断する方法が効果的です

 

テクニカル分析ひとつを取っても一目均衡表以外にMACD売買のタイミングを検討する際に参考となる分析ボリンジャーバンド価格が変動するレンジを予測する際に参考となる分析など多くの種類があります

異なる観点の分析を組み合わせることで予測の精度が高まります

 

またテクニカル分析は過去のデータから相場の動向を予測する分析手法ですが企業業績や株価をベースに将来の値動きを予測するファンダメンタルズ分析など多角的に分析することもより確度の高い予測につながるでしょう

 

特定のデータや情報だけに固執せず幅広い視野で判断する力を身につけながらさまざまな分析を有効活用していきましょう

情報提供:投資初心者も使える一目均衡表って?見方や投資への活用方法を解説
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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