SNS
信用取引の売買の仕組みと特徴を解説
質問する
投資の知識

信用取引とは?初心者はやめておくべき?売買の仕組みと特徴を解説

2023.03.08

証券コード

投資初心者でも信用取引という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんしかし信用取引は仕組みが複雑そう危なさそうという印象があってなかなか手を出せない人も多いのではないでしょうか

通常投資で大きな利益を出そうと思うと資金量が必要になりますが信用取引は少ない資金で大きなリターンを得られる可能性がありますここではそんな信用取引の仕組みや特徴を解説します

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    信用取引とは

  • 02.

    信用取引にかかる費用

  • 03.

    信用取引のメリット

  • 04.

    信用取引のデメリット

  • 05.

    投資初心者が信用取引をする際の注意点

  • 06.

    信用取引は短期投資向き

信用取引とは

信用取引とは証券会社に一定額の現金委託保証金または保有する株式を担保として預け売買に必要な現金や株式を証券会社から借りて取引することです

 

現物取引しかできない場合資金がなければ株式の購入ができませんし株式を保有していなければ売却することもできませんが信用取引なら預けた担保の約3.3倍まで売買が可能空売りもできます

 

少ない資金で大きな金額の取引ができるレバレッジという仕組みを活用できるため資金不足でチャンスを逃す心配がありません

 

ただし借りた現金や株式は一定期間内に返さなければならずその期間を超えて取引を続けることはできません

売買の仕組み

信用取引には証券会社から必要な資金を借りて株式を購入する信用買い証券会社から必要な株式を借りて株式を売却する信用売り2つがあります

信用買い

信用買いは空買い買建とも呼ばれ証券会社に担保となる資金または株式を預けその担保をもとに資金を借りて株式を購入する取引方法です

 

例えば20万円を担保にして60万円分の株式を購入することが可能です

 

担保にした資金以上のお金を借りられるので少額の資金で取引を行うことができます

 

あくまでも証券会社からお金を借りて株式を買うため必ずお金を返さなければなりません

 

返済期限は原則6ヵ月のため6 ヵ月以内に決済をする必要があります

 

信用買いの決済方法は主に反対売買現引き2種類

 

信用買いの反対売買は売りです証券会社からお金を借りて買付けた株式を売却し売却した金額を返済に充てます

 

現引きとは借りた株式の代金を支払い現物株を引き取るというものです

信用売り

信用売りは空売り売建とも呼ばれ自己資金を保証金として証券会社に預けお金の代わりに株式を借りて売るという取引方法です

 

高い値段で売って安い値段で買い戻せば利益が出るので相場が下がっているときに儲けることができます

 

ただし信用買いと同様に必ず株式を返さなければなりません

 

主な決済方法は反対売買現渡信用売りの反対売買は購入で借りて売った株式を買い戻します

 

現渡は借りた株式と同じ銘柄を引き渡して返済する方法です

信用取引の種類

信用取引には制度信用取引一般信用取引2種類があります違いは返済期日金利貸株料取扱銘柄逆日歩の有無です

 

制度信用取引は証券取引所の定めるルールに基づいて行われる信用取引であり一般信用取引は証券会社が投資家に直接お金または株式を貸し付けるものです

制度信用取引

制度信用取引とは証券取引所が公表している選定基準を満たした銘柄のみが対象となる信用取引のことです

 

銘柄の選定基準は厳しいですが上場廃止や業績不振などのリスクが少ない銘柄で構成されています

 

返済期日は最長6 ヵ月間と決まっており返済期日の延長はできません返済期日までに反対売買 か現引または現渡を行う必要があります

 

一般信用取引よりも金利が低めである点がメリットですが信用売りをしたときにその銘柄で株不足が生じると逆日歩が発生する可能性がある点がデメリットです

一般信用取引

一般信用取引投資家と証券会社との間で金利などを自由に設定できる取引で投資家は借りた資金に金利を上乗せして返済しなければなりません

 

返済期日を自由に設定でき証券会社によっては無期限短期3当日などとしているところもあります

 

対象銘柄は原則全上場銘柄のため制度信用取引で取引できない銘柄が取引できたり信用売りをするときに逆日歩が発生しない点はメリットですが株不足が起こると信用売りができなくなるというデメリットもあります

信用取引にかかる費用

信用取引にかかる主な費用は以下の5つです

 

  1. 金利
  2. 貸株料
  3. 逆日歩品貸料
  4. 管理費
  5. 名義書換料

 

金利とは証券会社から借りたお金にかかるコストで信用買いの際に発生します借りた資金で株式を購入した日から返済するまでの期間によって支払う金額が決まります

 

貸株料とは制度信用で信用売りをする際に証券会社に資金や株式を貸す会社証券金融会社から借りた株式に対して発生するレンタル料で保有日数に応じて発生します

 

逆日歩とは信用取引の売り手から買い手に対して支払われる手数料のことです信用買いよりも信用売りが上回り証券金融会社の株式が不足した場合に発生します一般信用取引での取引では逆日歩は発生しません

 

管理費信用取引に関する事務手数料で1株あたり月々発生します信用買い信用売りのいずれにおいても必要な費用です

 

名義書換料信用買いで株式を保有したまま権利付最終日をまたぐ場合に発生する手数料です

信用取引のメリット

信用取引のメリットは主にレバレッジ効果下落時も利益が出せる差金決済ができる3つです

レバレッジ効果

信用取引では証券会社に預けた担保の約3.3までレバレッジをかけることができるため資産が少なくても大きな利益を得るチャンスがあります

 

例えば100万円を担保に預けた場合300万円までの取引が可能です

下落時も利益が出せる

信用売りでは株式を高く売って安く買い戻すことができるため相場が下落しているときでも利益を出すことが可能です

 

例えば証券会社から借りた株式を12,000円で売り株価が下がったときに11,500円で買い戻せば500円の利益が得られます

差金決済ができる

差金決済とは現物の受け渡しをせずに反対売買によって生じた差額を授受する決済方法です

 

同じ銘柄を同じ資金で同日に何度も売買することが可能です

信用取引のデメリット

信用取引のデメリットの1つ目はレバレッジ効果で損失額が大きくなる可能性があることです

 

信用取引はレバレッジ効果で大きな利益が得られる一方で大きな損失が発生する恐れもあります

 

損失が自己資金を超えてしまい借金を抱える事態にもなりかねません初めて信用取引を行う人は無理をせず小さめのレバレッジから始めるといいでしょう



2つ目のデメリットは追証おいしょうが発生する可能性があることです

 

損失が拡大し最低委託保証金維持率を下回った場合追加で保証金を入れる必要があります

 

※最低委託保証金維持率…信用取引を維持するために必要な委託保証金の割合

 

委託保証金の現金の割合を増やしたりレバレッジを下げたりして追証を回避しましょう

投資初心者が信用取引をする際の注意点

投資初心者が信用取引をする際に忘れてはならないのは追証損切りです

 

まず追証では最低保証金維持率と保証金のチェックが欠かせません

 

最低保証金維持率を割り込むと追証が必要ですまた保証金は最低30万円必要で30万円を下回っても追証が発生します

 

追証が払えない場合は強制的に決済されます担保にしている株式などが自動的に売却されるので損失が出る可能性があります

 

追証の次に重要なのが損切りです

 

お金や株式を借りて取引ができまたレバレッジを利用できる信用取引では損失の管理がとても大事になります

 

損失の管理には損切りが有効で発注と同時に逆指値注文を出しておくことがおすすめです

信用取引は短期投資向き

信用取引は返済期日が決まっていたり保有日数に応じて手数料がかかるなど長期保有には向いていません

 

逆にレバレッジを効かせて短期間で利益を狙うのに適した取引方法です

 

十分な証拠金と損失管理を行ったうえで信用取引で大きな利益を目指しましょう

情報提供:信用取引とは?初心者はやめておくべき?売買の仕組みと特徴を解説
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

総括

SHARE
1