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NISA制度の改正点と重要ポイントについて解説
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投資の知識

2024年開始の新NISA制度で何が変わる?改正点と重要ポイントを解説

2023.02.01

証券コード

資産運用を促進するために2014年にスタートしたNISA少額投資非課税制度大幅にリニューアルされることになりました

2024年から導入される新NISA制度ですがどのように改正されるのか気になる人も多いはず

ここではNISAの内容や現行NISAとの違いすでにNISAを利用している場合はどうなるのかなどを解説します

※個人投資家から事前に募った質問もございます。

目次

  • 01.

    そもそもNISAとは?

  • 02.

    NISA制度の重要ポイント

  • 03.

    NISAの変更点を比較表でチェック

  • 04.

    すでにNISA制度を利用している人はどうなる?

  • 05.

    NISA2023年のうちに始めるとお得

そもそもNISAとは?

NISAとは株式や投資信託の配当金や分配金売却して得た利益に対してかかる税金が免除になる制度で「一般NISAつみたてNISAジュニアNISA3種類あります

 

本来得た利益に対して約20%の税金がかかりますがNISAを利用して投資を行うとこの税金がゼロになります

 

例えば株式の売買で100万円の利益が出たら通常であれば約2020万円の税金が発生します

 

しかしNISAを利用して投資していれば税金を納める必要がありません

 

とは言え際限なく免除されるわけではなく上限額非課税期間などは定められています

一般NISA

一般NISAは年120万円×5年間合計600万円までの投資が非課税になる制度です

 

対象商品は株式投資信託国内海外上場株式国内海外ETFETN上場投資証券国内海外REIT新株予約権付社債ワラント債購入から5年間は課税されません

 

一般NISAの新規購入は2023年末でストップされますが2023年中に購入した分は2027年まで税金の支払いが免除されます

つみたてNISA

つみたてNISAは年40万円×20年間合計800万円までの投資が非課税になる制度です

 

対象商品は長期積立分散投資に適した公募株式投資信託上場株式投資信託ETFに限定されていますすべての投資信託を買えるわけではありません

 

2024年以降は新規につみたて投資はできませんが2023年までに投資した分は2042年まで非課税が保証されます

ジュニアNISA

ジュニアNISA80万円×5年間合計400万円まで免税対象商品は一般NISAと同じです

 

口座開設者が18歳になるまでは払出しができないという特徴がありそれ以前に引き出すと原則として過去に非課税とされていた利益に課税されジュニアNISA口座は廃止されてしまいます

NISA制度の重要ポイント

NISA制度の重要ポイントは次の6つです

 

  1. 一般NISAとつみたてNISAの統合
  2. 年間投資上限額が最大360万円に拡大
  3. 非課税保有期間の無期限化
  4. 制度の恒久化
  5. 生涯非課税限度額1,800万円
  6. 投資枠の再利用

1. 一般NISAとつみたてNISAの統合

まず目を引くのが一般NISAとつみたてNISAの統合です

 

NISAでは一般NISA成長投資枠つみたてNISAつみたて投資枠と改めそれぞれの併用が可能に

 

コツコツ積み立てながらも攻めの投資もできより柔軟な資産運用ができるようになります

2. 年間投資上限額を最大360万円に引き上げ

現行NISAの年間投資上限額は一般NISA120万円つみたてNISA40万円と少額です

 

一般NISAの場合1銘柄だけで非課税枠を使い切ってしまうケースもあります

 

一方NISAでは成長投資枠で240万円つみたて投資枠で120万円

 

そのうえ成長投資枠とつみたて投資枠の両方をつかえるので1年間の合計投資枠が360万円にまで引き上がります

 

株価が高くて諦めていた銘柄にもトライすることができます

3. 非課税保有期間の無期限化

非課税で保有できる期間は一般NISA5年間つみたてNISA20年間ですがNISAでは両者とも無期限となります

 

特に一般NISAは有効期間が短いため5年以内の保有を前提に投資プランを立てなければいけませんでしたが長期目線での戦略をとれるようになるでしょう

4. 制度の恒久化

NISAでは恒久化無期限化が決定利益に税金が永久にかからないことになりました

 

期限が過ぎたらNISAが使えなくなるのではないかという不安から解放されます

 

また現行NISAは終了時期が決まっていたため早く始めた者勝ちでしたがNISAではいつ始めても平等に恩恵が受けられることになります

5. 生涯非課税限度額1,800万円

生涯非課税限度額の内訳は成長投資枠+つみたて投資枠=1,800万円つみたて投資枠に制限はなく1,800万円までフルに投資できますが成長投資枠のみで1,800万円を使うことはできず上限は1,200万円と決められています

 

1,800万円÷年間投資上限額360万円=5年間となるためお金に余裕がある人は最短5年で1,800万円分の投資が可能です

 

逆に自分のペースで投資したい人は50年かけてのんびり利用しても構いません

6.投資枠の再利用

現行NISAでは一度投資した分の枠は消失してしまうため仮に途中で売却しても限度枠が増えることはありませんが改正後は一度売却したら枠が翌年に復活します

 

例えば5年間で1,800万円の枠を使い切ったとしてもこの1,800万円分の保有商品を5年目にすべて売った場合翌年には1,800万円の非課税枠がまるまる復活毎年360万円×5年間の非課税を繰り返せます

 

投資枠の再利用をうまく使いこなせれば1,800万円超えの投資が可能になるのです

NISAの変更点を比較表でチェック

NISAと現行NISAの違いを表で見てみましょう

現行NISAの金融商品はNISAにおける非課税枠とは別に非課税のまま持ち続けることができます

 

例えばつみたてNISA240万円分を投資している場合 この240万円に加えてNISA1,800万円まで利用できるためトータルで2,040万円分の非課税措置が受けられます

 

2024年を待たずに今すぐNISAを始めた方が有利です

すでにNISA制度を利用している人はどうなる?

現行NISAから新NISAにはロールオーバーできません

 

当初はロールオーバーできるとされていたためNISAに変わっても保有し続けられると考えていた人がほとんどだと思われます

 

この点は今回の改正における大きなデメリットと言えるでしょう

 

非課税期間が終わったら一般口座や特定口座などの課税口座に移す売却して現金化するかの2択になるので現金化した資金を使って新NISAで新規買付をすることも検討しておきましょう

 

ジュニアNISAでは2023年までの投資分は期間終了後に手続き無しで継続管理勘定に移され18歳まで非課税のまま運用できます

 

例えば2023年に投資した分は2027年に非課税期間が終わりますがその時点で16歳であればあと2年間は税金がかかりません

 

またNISA18歳から利用できるのでジュニアNISAから新NISAへの切り替えも考えておきましょう

NISA2023年のうちに始めるとお得

2024年にスタートする新NISAを考慮して今は手を出さずに待っておこうと考えている人も多いかもしれません

 

ですが現行NISAと新NISAは併用できるので2023年のうちに始めた方が実はお得です

 

非課税枠をフルに活用して効率的に資産形成しましょう

情報提供:2024年開始の新NISA制度で何が変わる?改正点と重要ポイントを解説
※この記事は投資の参考となる情報提供を目的としたもので、掲載企業の株式についての投資判断あるいは株価に対する動向に関する助言を行うものではありません。当記事に投資勧誘を意図するものはなく、投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。記事に記載された内容は取材時の内容を一言半句違わず記載しているものではなく、話の流れ等が分かりやすいよう幾らか加筆している部分がございます。また、記事に記載された内容等は取材・作成時点のものであり、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正、変更されることがあります。一部の数値についてはティッカートークが算出しているため、各企業の開示資料とは異なる場合があります。また、発行体の確認を受けていない場合もあります。

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