今日はよろしくお願いします。好調な決算となりましたね。
ティッカーくん
そうですね、通期予想に対しおおむね計画通りの進捗となりました。
KPIや半導体不足緩和による影響、復配についてもぜひ伺わせてください。
ティッカーくん
はい、よろしくお願いします。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
Q1
今回の決算発表のポイントを教えてください。
Q2
Q2は支払総額表示の対応で小売販売台数が減少していましたが、Q3ではしっかりと回復することができているように見えますが、社内的な手応えはいかがでしょうか?なにか工夫の成果などもあれば合わせてご教示ください
Q3
付帯サービス売上の上昇に向けた施策として整備士の増員・育成強化とされていますが、施策の効果が現れるにはどうしても時間がかかると捉えたほうがよろしいでしょうか?
Q4
P21に付きまして、Q3に人件費が大幅に増加しているように見えますが、新卒入社人員の増加影響と捉えてよろしいでしょうか?他に要因があればご教示ください。
Q5
2輪小売販売販売台数が大幅に増加しているように見えますが、どのような背景があるのでしょうか?
Q6
岐阜県に出店予定のMEGA専門店の出店が来期にずれ込んでしまったのはなぜでしょうか?新築による出店などが影響しているのでしょうか?
Q7
半導体不足が徐々に緩和傾向にあり新車生産台数の回復が想定されますが、今後貴社ビジネスへの影響はどのようなものが想定されますでしょうか。
Q8
今回10円の期末配当を発表されていますが、配当原資を出店など成長投資に振り向ける判断をされなかったのはなぜでしょうか?
Q9
最後に、個人投資家向けにメッセージをお願いします
今回の決算発表のポイントを教えてください。
今回の決算発表のポイントは、①Q3の売上高は前期比124.8%、MEGA専門店の新規出店や各事業の伸長が寄与し、増収増益 ②Q3累計期間の営業利益が期初計画通り進捗したことなどを踏まえ、また流動性向上を目指し期末配当を復配に修正 です。
①2022年9月期Q3は、前年同期比でMEGA専門店の出店、各事業の伸長により増収し、売上総利益、営業利益、経常利益は増益となりました。
通期予想に対する進捗率については、売上高は売上構成比の大きい自動車販売関連に季節性があり、例年Q4に最も大きくなる傾向にありますが、通期予想に対する進捗は若干遅延が生じており、売上高の進捗率は66.5%となりました。
営業利益は概ね当初(2021年11月12日公表)の計画通りに進捗しており、営業利益の通期予想に対する進捗率は50.3%と、前期のQ3累計進捗率49.0%を上回っております。
②は後ほどご説明いたします。
Q2は支払総額表示の対応で小売販売台数が減少していましたが、Q3ではしっかりと回復することができているように見えますが、社内的な手応えはいかがでしょうか?なにか工夫の成果などもあれば合わせてご教示ください
支払総額表示の先行導入により、Q2で小売販売台数が減少・1台あたりの粗利単価が増加しました。Q3はQ2に変更した車両価格、諸費用の価格設定の微調整およびオプション商品、商談の方法を変更し、販売台数を元の水準以上まで回復しました。Q4以降は、来店客数、成約率、販売単価の状況および競合他社の動向を鑑みながら、車両価格、諸費用の金額、および商談の方法を随時検討するとともに、ポータルサイト経由以外の集客(当社Webサイトや顧客の再販(リピート、顧客からの紹介など)の強化を図り、販売台数ならびに1台あたりの粗利単価の維持・向上に取り組みます。
付帯サービス売上の上昇に向けた施策として整備士の増員・育成強化とされていますが、施策の効果が現れるにはどうしても時間がかかると捉えたほうがよろしいでしょうか?
Q3は、整備の増員・組織強化の遅れにより成長性が鈍化いたしました。この鈍化はQ4まで続く見込みでありますが、2023年9月期以降に再び成長性を高められるよう増員・育成強化に取り組んでまいります。全てに対応できる整備士の育成にはかなりの時間を要しますが、当社が取り扱う整備案件は簡単なものから重整備まで様々なので、附帯サービスの全体数字を作っていく中で案件の振分けも含め、若手社員や経験の浅い社員の戦力化を図れるように、しっかりと育成を進めていきます。
P21に付きまして、Q3に人件費が大幅に増加しているように見えますが、新卒入社人員の増加影響と捉えてよろしいでしょうか?他に要因があればご教示ください。
人数で計算して頂くと、微妙にQ2が少なくQ3が多く見えるかもしれませんが、これは賞与引当金の影響です。当社は上期と下期で年2回賞与があり、ある程度業績に連動した出し方をしております。Q2についてはQ1の実績に基づいて、社内のストレッチした目標値に対して達成度に応じ支給する分を引当で積んでおりましたが、実際には届かない部分があったため若干取り崩しが発生しました。Q3については下半期の前半のため、一旦すべての目標を達成し全社員に満額支払う場合を想定して引当をしております。Q4は状況に応じてQ2同様調整が入るイメージです。
2輪小売販売販売台数が大幅に増加しているように見えますが、どのような背景があるのでしょうか?
一番大きいのは新規出店による影響です。Q3では中古バイク販売のCHAMPION76大垣店、CHAMPION76豊川御油店を新たにオープンしております。
岐阜県に出店予定のMEGA専門店の出店が来期にずれ込んでしまったのはなぜでしょうか?新築による出店などが影響しているのでしょうか?
当初は9月末に3店舗目を出店する予定でしたが、約1週間から2週間、後ろにずれたため、10月前半に期をまたぐかたちでの出店となります。まだ詳細を発表できないのですが、実はこちらの店舗はモールでの出店を予定しています。モール側の事情や資材調達の遅れなどがあったため、オープンが遅れました。そのため今期の出店店舗数は3店舗から2店舗になり、1店舗は来期にスライドとなりました。
ただ、当社のビジネスモデルは、お客さまから注文いただいた後すぐに納車できるわけではなく、契約から納車まで半月~1か月ほど時間を要するため、9月末の出店予定だった3店舗目の売上はもともと今期に見込んでおりませんでした。そのため、業績に対して特に影響はありません。
半導体不足が徐々に緩和傾向にあり新車生産台数の回復が想定されますが、今後貴社ビジネスへの影響はどのようなものが想定されますでしょうか。
新車は品薄状態が継続しているため、よい中古車が出てこない状況が続いています。中古車相場については、上場企業のUSSが発表している数字を見ると、今年の2月に平均の成約単価が初めて100万円を超え、今までで一番高いスコアが出ましたが、その後の3月から4月にかけて少し落ち着きました。これは通常の季節性による要因の他に、ロシアとウクライナの情勢で中古車の輸出需要が一時的に落ちたことが挙げられます。具体的には、現在日本が一番車を輸出しているロシアへ、経済制裁によって輸出できなくなることを懸念し、オークションで中古車の買い手の需要が一時的に落ち込んだためです。しかし、結局ロシアのほうでは輸送が止まらなかったため、その後間もなくして購入需要が戻り、5月から6月に相場がかなり上がりました。6月から7月には、2月の最高値を大きく超えて更新している状況です。この状況はしばらく続き、相場の高騰は今後も続くと見ています。
当社ビジネスへの影響は、販売、買取、仕入についてご説明します。まず販売についてはオークション仕入が最も多い比率であるため仕入れ値が上がっていますが、その分は小売価格に転嫁しているため1台あたりの販売粗利について、特に影響は出ていません。
一方買取については、相場高騰で売上総利益率がQ3は9%でしたが、当社は粗利率を高く保つというより、しっかりユーザーから買取を行い、仕入を強化していくことが重要と考えています。そのため、買取の粗利は5%以上を維持しつつ、台数を増やしていくことに注力したいと思っています。
今回10円の期末配当を発表されていますが、配当原資を出店など成長投資に振り向ける判断をされなかったのはなぜでしょうか?
まず、上場1期目に配当がありました。2期目も期初想定では配当する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で、業績にも影響が出たため、純利益がマイナスになってしまいました。そのタイミング以降で2期前から無配としていましたが、今回から復配することに決めました。店舗拡大のための投資が必要な局面ですので、そのような意味では「キャッシュを流出して大丈夫か」とのご意見もあるかと思います。しかし、今回は1株あたり10円と、B/Sへの負担はさほど大きいものではなく、キャッシュアウトとしては3,000万円程度です。いずれは配当を戻したい思いがあったため、当期の利益と直近の資金調達を含めて考慮した結果、今回は復配と判断しました。
また流動性の向上も、今回の復配の要因の1つであります。
最後に、個人投資家向けにメッセージをお願いします
今主力としている販売は、シェア拡大局面にあります。いかに出店して小売の販売台数を伸ばし、我々の存在感を高めていくかがやはり最も大事です。
販売台数もしっかり戻ってきていますし、来期も非常に大きな規模で3店舗を出店することで、これまで以上の大きな在庫をしっかり抱えられます。また、来期予定している岡崎、大阪、福岡の新店舗は、いずれも交通の便が非常によい場所を押さえられたと思っています。
採用についても着実にできており、しっかり店舗拡大してシェアを取っていくという戦略方針通りに進んでいると考えておりますので、来期以降も継続していきます。また、非常に競争が激しい業界ですので、同業他社の状況もしっかりウォッチしながら、これまで通り万全の対策を打って経営していきたいと思っています。