株式会社セルムは、研修やトレーニングによって組織の人材開発・組織開発を行う企業。豊富なプロフェッショナル人材のネットワークと、大手企業中心の強固な顧客基盤を有し、コロナ禍に対応しながら業績を伸ばしている。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
01.
セルムの企業沿革
02.
セルムの事業ポートフォリオ
03.
セルムのビジネスモデル
04.
今後の成長の軸
05.
セルムの業績情報
06.
セルム オンライン比率
07.
セルムのビジョン
セルムの企業沿革
同社は、1995年に設立。商号変更や海外進出、MBOなどを経て順調に事業を拡大。2021年にはJASDAQに上場を果たしている。
セルムの事業ポートフォリオ
セルムの事業は、大きく5つに区分される。グループの中核である株式会社セルムは、経営層・リーダー層を対象とした「経営塾・経営メンタリング」、ミドル層を対象にトレーニングを行う「ミドルマネジメント革新」、組織全体の人材育成体系の構築などを行う「組織人材開発コンサルティング」の3つの事業を行っている。加えて、グループ会社である株式会社ファーストキャリアは内定者~若手社員を対象にした「ファーストキャリア」教育を、海外法人はASEAN/中国における人材・組織開発を行っている。
売上構成比としては、セルム株式会社の経営塾・ミドルマネジメント革新で全体の約7割を占めるような形。なお同社の決算においては、企業単位でセルム・ファーストキャリア・海外の3つに分けて評価することが多くなっている。 ここからは、グループ全体としての事業の概要とビジネスモデルを紹介する。
セルムのビジネスモデル
セルムのビジネスモデルは、人材開発・組織開発に関する課題を抱えた顧客企業に対して、優れた専門性・経営経験を持ったプロフェッショナルタレントを交えて中長期の課題に伴走することが特徴。あえて特定プログラムやコンサル機能を自前で持たず、プロフェッショナルタレントを用いた外部ネットワークを構築することで個社固有の課題に幅広く対応できる体制を取っている。
同社の強みは、1,300名(FY2021実績)を超えるプロフェッショナルタレント / パートナーのネットワークにある。顧客企業それぞれが抱える多様な課題に対し、適切なプロフェッショナルタレント/パートナーをアサイン。フルカスタマイズ型の、顧客に合わせた最適なソリューションの提供を実現している。
このようなネットワークを基盤として、人材開発領域の最重要テーマである経営塾で成果を上げることで顧客の信頼を獲得。ミドルマネジメント革新をはじめとした他施策に取引を広げていくことで、取引額の拡大・取引の長期化につなげている。
今後の成長の軸
セルムでは、市場を大手企業/人事部門、大手企業/事業部門、準大手企業の3つに区分。最も売上高が大きい「大手企業/人事部門」も、新ニーズを開発することでまだまだ成長可能な範囲にある。また、「準大手企業」は勝ち筋が見えており右肩上がりに急成長中。
セルムの業績情報
売上高は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて一時的に低下したものの、特に大手企業では需要が急速に回復している。
セルム オンライン比率
コロナ禍への対策は、オンライン比率にも表れている。セルムにおける集合研修のオンライン比率は、FY20の0%からFY22Q3時点で86%と形式を大きく変更。世の中の動きに柔軟に対応することができている。