今日はよろしくお願いします。好調な決算となりましたね。
ティッカーくん
そうですね、前年同期比で大きな伸長を記録し、順調な滑り出しとなりました。
KPIやROE水準について、ぜひ伺わせてください。
ティッカーくん
はい、よろしくお願いします。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
Q1
今回の決算発表のポイントを教えてください。
Q2
人材開発・組織開発事業は大手に比べて準大手が高い成長率を示していますが、背景を教えてください。
Q3
人材開発・組織開発事業は大手と準大手の構成比が変動することで利益率に影響あるのでしょうか?
Q4
今後ファーストキャリア事業の成長率を加速させ人材開発・組織開発事業並みの成長率を目指すことはお考えでしょうか?
Q5
社員数をKPIとされていますが、採用活動において新卒採用と中途採用のバランスはどのようにお考えでしょうか?
Q6
今回ROE基準を引き上げられていますが、中期経営計画の利益水準の目標自体には変更なく、株主還元強化による目標引き上げという理解でよろしいでしょうか?
今回の決算発表のポイントを教えてください。
弊社では、ミドル以上への昇格検討シーズンであるQ2/Q3が季節性上の繁忙期であり、連結業績の中でQ1は本来落ち着く時期です。しかしながら今年度のQ1は前年度からの力強い成長を継続し、前年同期比売上/利益共に二桁成長を達成することができました。
人材開発・組織開発事業は大手に比べて準大手が高い成長率を示していますが、背景を教えてください。
準大手市場は弊社が4年前からマーケティングを開始した領域です。弊社が最も得意としている売上1兆円規模のお客様に対する認知度は、まだまだこれからで伸びしろのある領域です。一方、近年コーポレートガバナンスコードの改訂を起点にサクセッションプラン(経営者の後継者育成)に関心が高まっていることから、弊社のテーラーメードでソリューションを提供できる実力が認められてきている市場でもあります。
人材開発・組織開発事業は大手と準大手の構成比が変動することで利益率に影響あるのでしょうか?
収益性はお客様の規模感によって変えることはなく、利益率上は構成比が変動していた場合にも、今のビジネスモデルの内容を続ける中で、変わる性質のものではありません。
今後ファーストキャリア事業の成長率を加速させ人材開発・組織開発事業並みの成長率を目指すことはお考えでしょうか?
ファーストキャリア事業は人材開発・組織開発事業と比して競合が多いレッドオーシャン市場です。また新卒に対する育成は一見レガシーで参入障壁が低い低成長な領域とも見られがちですが、この領域では他の分野と掛け合わせることでそのレガシーを打破できると思っています。特にファーストキャリア領域と相性が良いのが、キャリア/メンタリング/DX/エンジニアリングという今まで掛け合わせることが無かった分野だと思いますので、ここはオーガニックではなくこの領域で掛け算が可能なM&Aも含めて非連続な成長を実現したいと考えています。
社員数をKPIとされていますが、採用活動において新卒採用と中途採用のバランスはどのようにお考えでしょうか?
組織としての新陳代謝、企業文化の健全な醸成を鑑みると新卒も中途も大事だと考えております。他方、新卒 vs 中途の二元論というくくりではなく「実力のある第二新卒」、「新しい領域にチャレンジするシニア」といった個々のユニークネスがあると思いますので、様々なバックグラウンドを持った多様性溢れる強い組織を新卒/中途に関わらず作っていきたいと思います。
今回ROE基準を引き上げられていますが、中期経営計画の利益水準の目標自体には変更なく、株主還元強化による目標引き上げという理解でよろしいでしょうか?
ROEを引き上げるのは決して「株主還元」を充実することだけを意識している目標ではなく、利益成長と株主還元の両立を高いレベルで継続的に実施するところが狙いです。もちろん自己株買いや配当を中心としてROEの分母である株主資本を数値的に下げることも短期的にROEが高まる効果はある一方、本来ROEというのは単年で見るものではなく、経年で比較した際に企業として「持続的かつ効果的に利益を上げる努力を、経営が真に実施しているかが問われる重要な指標」だと考えています。我々の中では分子である利益の成長を常に模索し、長期的にいかに収益性が高い事業体を作れるかというところを特に重視しております。その中でもシナジーがあるM&A戦略にどれだけ拘れるかというところが、ROEの水準を上げていくにあたっての肝だと考えております。