日本特殊陶業は4月28日、2023年3月期通期決算(2022年4月〜2023年3月)を発表しました。決算の内容を見ていきましょう。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
01.
23年3月期通期決算内容
02.
新車組付用製品が牽引し増収
03.
値上げ施策が貢献し増益
04.
一過性の特殊要因除くと営業利益率16.9%を達成
05.
24/3期通期計画を公表
06.
配当について
07.
日本特殊陶業通期決算のまとめ
23年3月期通期決算内容
売上収益・営業利益ともに過去最高を更新。各事業の状況は以下の通り。
自動車事業:補修用製品の販売が昨年の高水準からは落ち着きをみせる一方で、半導体供給不足の一部改善による自動車生産の回復が見られ、中国のロックダウンの影響を受けつつも新車組付け用製品の販売は底堅く推移した。
セラミック事業:自動車関連向け機械工具の出荷が回復基調であり、半導体製造装置用部品についても、汎用向けでは投資の抑制により需要に陰りが見られる。当社取り扱い製品においても年度後半にかけて需要に陰りが見られるものの、世界的な半導体需要に対応する旺盛な設備投資により推移は堅調。
新車組付用製品が牽引し増収
下期以降の中国ゼロコロナによる販売減や、半導体市況の減速により下期は想定よりは減少するも、半導体供給不足が改善傾向にあり、通期で新車組付用製品が増加。
値上げ施策が貢献し増益
営業利益は、為替の円安影響を除いても、貴金属高騰に対する値上げ等の施策が貢献し通期では増益。
一過性の特殊要因除くと営業利益率16.9%を達成
貴金属価格はピーク時に比べて下落傾向にありながら、値上げや設計変更を進めた結果、利益に対して大きく貢献。
24/3期通期計画を公表
新車組付け用を中心に売上が増加し、追加的な値上げも実施するものの、為替の円高影響や販管費の増加を想定。結果的に営業利益は23/3期並みを見込んでいる。配当については、業績連動型で配当性向 40%の基本方針を基に133円を見込む。
配当について
2023 年3月期は、第2四半期決算短信で修正公表した配当予想を維持し、中間配当 83 円、期末配当 83 円の合計 166 円、連結での配当性向 50.9%の配当を実施。