本日はよろしくお願いします。売上高前年同期比11.6%増、EBITDA前年同期比41.2%増などおめでとうございます。
ティッカーくん
ありがとうございます。国内収益不動産販売の利益率向上により、大幅な増益を達成できました。
今期の飛躍的な成長を企図した計画や、今期配当予想などについて、ぜひ詳しく教えてください。
ティッカーくん
はい、よろしくお願いします。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
Q1
今回の決算発表のポイントを教えてください。
Q2
4Qは国内仕入れ件数9棟と大幅に増加していますが、なにか要因があるのでしょうか
Q3
昨年から1棟あたりの販売単価が上昇していますが、仕入物件自体が大型化しているのか、収益性向上のための施策が寄与しているのかいずれでしょうか
Q4
1棟あたりの販売単価が上昇することで利益率は改善するのでしょうか
Q5
今期は売上43.6%増収を計画されていますが、背景をご教示ください
Q6
EBITDA80.1%増益と利益率が大幅に改善する見込みですが、変動要因をご教示頂けますでしょうか
Q7
新規事業としてスタートしたファイナンス・アレンジメント事業についてROIC向上を期待できる効果としてご説明されていますが、どのような時間軸でどの程度のインパクトが期待されるのでしょうか
Q8
今期の年間配当予想は8円と大幅増加していますが、配当水準はどのようにして決定されたのでしょうか
Q9
ROIC改善のために、BS面で改善に取り組まれている要素があればご教示ください
Q10
最後に、個人投資家向けにメッセージをお願いします
今回の決算発表のポイントを教えてください。
2022年12月期は、3カ年の中期経営計画の最終期である、2023年12月期に飛躍的に成長するための準備を整えた期となりました。
将来の収益の種となる収益不動産残高は、過去最高水準の414億円まで積み上がり、2023年12月期の業績計画を達成するための基盤を強固にしています。
それだけでなく、通期の連結業績は、全ての利益指標において期初計画を10%以上上回る結果となり、収益面でも着実な成長を遂げています。
4Qは国内仕入れ件数9棟と大幅に増加していますが、なにか要因があるのでしょうか
過年度から収益不動産残高の拡充を企図して仕入活動に注力しており、そのための各種施策の効果が顕在化してきました。
特に、法的コンディションのチェックや、賃料向上のためのバリューアップを目的とする「商品企画力」の向上に伴い、取扱い可能物件の幅が広がったことも仕入活動を後押ししています。
仕入競争が過熱するマーケットにおいて、商品企画に基づく物件の収益性向上が競争上優位に働いていると考えています。
昨年から1棟あたりの販売単価が上昇していますが、仕入物件自体が大型化しているのか、収益性向上のための施策が寄与しているのかいずれでしょうか
いずれも該当します。
優良な不動産を厳選して仕入活動を行う中で、20億円を超える物件の仕入れも多くなってきました。
一方で、「商品企画力」によって収益性を含む物件価値を向上させていることも販売単価上昇の要因の1つに挙げられます
1棟あたりの販売単価が上昇することで利益率は改善するのでしょうか
取り扱う物件の規模や特性によって、利益率は異なるため、販売単価上昇が利益率の改善に寄与すると一概には言えません。
しかしながら、物件が大型化すれば、その分商品企画による収益性向上のインパクトが大きくなりますし、営業効率も向上すると考えています。
今期は売上43.6%増収を計画されていますが、背景をご教示ください
好調な仕入れが下支えとなって収益不動産残高が2022年末時点で過去最高水準の414億円であること、また、商品企画力の向上により1棟当たりの収益性の向上が見込まれること等が背景です。
EBITDA80.1%増益と利益率が大幅に改善する見込みですが、変動要因をご教示頂けますでしょうか
今期はこれまでの成長曲線とは異なる成長を企図しております。EBITDA等の利益指標がその表れであり、国内収益不動産事業がこの計画を強く牽引するものと考えています。
具体的には、国内収益不動産事業におけるバリューチェーンの中軸である商品企画の成長が、事業全体の収益性の向上に寄与すると考えています。
また、計画達成を確実なものとすべく、とりわけ仕入活動に注力しており、2022年末で収益不動産残高を414億円まで積み上げることができました。
その他、不動産小口化商品事業や海外事業等の事業もいっそう成長させ、トータルで計画達成を目指していきます。
新規事業としてスタートしたファイナンス・アレンジメント事業についてROIC向上を期待できる効果としてご説明されていますが、どのような時間軸でどの程度のインパクトが期待されるのでしょうか
ファイナンス・アレンジメント事業は、””脱””不動産事業(不動産領域以外の事業)の1つとして新たに立ち上げた事業です。
まだ立上げ間もない黎明期にあり、今後マーケット自体を創造していく事業であるため、時間軸やインパクトについてはあえて現時点で規定をせず、ある程度の自由度をもって取り組む方針です。
今期の年間配当予想は8円と大幅増加していますが、配当水準はどのようにして決定されたのでしょうか
当社は、財務体質の強化と環境変化への対応に必要な内部留保を確保しつつ、安定的な利益還元を行うことを配当の基本方針としています。
その上で、今期については、前期比2倍以上の純利益を達成することを目標に掲げており、なおかつ、その達成に向けた収益不動産残高の戦略的積み上げが順調に進捗している状況にあることから、前期比77%増の8円としました。
ROIC改善のために、BS面で改善に取り組まれている要素があればご教示ください
Debt性の資金調達手段の拡充に努めています。
その例として、銀行保証付き私募社債の発行やクラウド・ファンディングなどを活用しています。
最後に、個人投資家向けにメッセージをお願いします
当社の主力事業である収益不動産事業は、サステナビリティの観点で社会的意義の高いものと考えております。
それは、当該事業が「既存の不動産のポテンシャルを目利き力と商品企画力で最大化し、世に送り出す不動産“再生”事業」であるからです。
当社は社会の変化を敏感に捉え、商品戦略に反映させていくことを得意としており、それを通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
2022年12月にはサステナビリティの観点で、重要な経営課題としてマテリアリティを特定しました。
不動産再生事業を通じた社会課題の解決はもちろんのこと、その土台となる人的資本投資やガバナンスの強化にも取り組んでいき、企業価値の最大化を目指します。
今期2023年12月期は、第1次中期経営計画(FY2020~FY2023)の最終年度であり、2022年12月期の実績に対して2倍以上の税引前利益20億円の業績計画を発表しています。
この高い計画目標の達成に向け、この2年間周到に準備を重ねてきており、現在も計画達成をより確実なものとすべく邁進しています。
これまで蓄積してきたノウハウと当社のポテンシャルを一気に顕在化させ、業績計画の達成、そして企業価値の向上を目指しておりますのでぜひ注目していただけますと幸いです。
情報提供:株式会社ADワークスグループ
総括
今期計画の具体性や基盤などについてよく理解できるインタビューとなりました。ファイナンス・アレンジメント事業をはじめ、増配見込みなどトピックも多くこれからのさらなる成長に期待できます。