今日はよろしくお願いします。業績予想の上方修正や増配もあり、好調な決算となりましたね。
ティッカーくん
ありがとうございます。前年同期比で増益を達成しました。
外部環境の影響がどのくらいあるのかが気になるところです。
ティッカーくん
そのあたりもぜひお話しできればと思っています。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
Q1
Q2の決算発表ポイントおよび事業環境について教えてください。
Q2
Q2はQ1に比べて売上は増加しています。営業利益率は低下していますが、どのような影響でしょうか。
Q3
グローバル自動車生産台数が10.1%成長に対して貴社のスパークプラグはOEM、AMともに低い販売数量の増加率ですが、どういった背景がありますか?
Q4
営業利益増減要因分析について、売上増・製品構成等が+5億円と販売数量の増加に対して少ない印象ですが、どのような背景でしょうか。
Q5
下期は販管費が上期対比で50億円増加が見込まれていますが、詳しく教えて下さい。
Q6
相対的に利益率の低い新車組付け用の売上が増加することでミックス構成上は利益率を押し下げする一方で、修正後の通期計画では自動車関連事業の利益率が改善する想定ですが背景について教えてください。
Q7
半導体製造装置市場の成長が減速する一方で貴社のSPE事業が成長する背景を、外部要因と内部要因に分けて詳しく教えてください。
Q8
機械工具事業におけるIMC社との資本業務提携や半導体パッケージ事業の連結子会社の会社分割など、長期経営計画に掲げる事業ポートフォリオの転換が着実に進展している印象ですが、社内の体制変化やマネジメントの今後の方針を教えて下さい。
Q9
最後に個人投資家の方に向けてメッセージをお願いします。
Q2の決算発表ポイントおよび事業環境について教えてください。
今回の中間決算でのポイントは、為替の円安影響をうけたものの、その影響を除いても前年同期比で増益を達成できた点です。これは、昨今のイリジウム価格の高騰に対する値上げや設計変更といった自社内での改善活動が収益を下支えしたためで、外部環境に強い経営体質を確立できたことが背景にあります。
Q2はQ1に比べて売上は増加しています。営業利益率は低下していますが、どのような影響でしょうか。
為替はQ1からQ2にかけて円安に進んだものの、販管費が増加したことや旧本社の土地売却益がQ1比で減少したことにより、営業利益率が低下しました。
グローバル自動車生産台数が10.1%成長に対して貴社のスパークプラグはOEM、AMともに低い販売数量の増加率ですが、どういった背景がありますか?
前提といたしまして、自動車生産台数に連動する商流がOEM(新車組付け用製品)となります。そのうえで、地域別に背景が異なっております。 北米は2輪用プラグや芝刈り機などの汎用向けプラグの販売数量が減少したことによる影響を受けており、これらの影響を除いた除いた4輪用プラグは、販売数量ベースでほぼ自動車生産台数並みの数量増加となっております。 また、2輪用プラグや汎用向けプラグは4輪用プラグに比べて単価が低いこともあり、収益に対しては大きなインパクトはございませんでした。中国に関しましては、自動車生産台数の中に電気自動車も含まれており、その部分を除くとほぼ前年並みの生産台数となり、当社の中国市場におけるOEM販売がビハインドしているわけではございません。
営業利益増減要因分析について、売上増・製品構成等が+5億円と販売数量の増加に対して少ない印象ですが、どのような背景でしょうか。
上期での前年同期比では、売り上げ増・製品構成等の中に未実現利益の影響が含まれております。円安影響や政策的に在庫を積み増したこともあり、未実現利益が30億円ほどの利益悪化影響として作用しているため、実態ベースでは売上増加などのプラス影響が発生しています。
下期は販管費が上期対比で50億円増加が見込まれていますが、詳しく教えて下さい。
上期では期初に想定していたよりも販管費が使えずに下期以降に繰り越す案件もございますので、上期比での販管費増を計画しています。
相対的に利益率の低い新車組付け用の売上が増加することでミックス構成上は利益率を押し下げする一方で、修正後の通期計画では自動車関連事業の利益率が改善する想定ですが背景について教えてください。
プラグの商流という点では、たしかにOEMの増加はミックスとしては悪化となりますが、貴金属プラグが上期に比べて増加することによる製品ミックスの良化や、センサ事業での売上増に伴う利益増が、自動車関連事業全体での収益性改善につながると計画しています。
半導体製造装置市場の成長が減速する一方で貴社のSPE事業が成長する背景を、外部要因と内部要因に分けて詳しく教えてください。
短期的な需要見通しでは、今期末から来期にかけ半導体製造装置市場の減速が予測されています。当社では、半導体製造装置市場のニーズと積層技術のマッチングにおいて、市場の獲得を進めていけると考えております。 また、メモリデバイスメーカーの市場の冷え込みは想定しているものの、デバイスメーカー自身の工場稼働率は、今期も引き続き高水準です。その補給品の需要が下支えとなり、当社としては連続的な売上の増加を見込んでおり、2022年に対して売上高は前年比25パーセント増となる見通しです。
機械工具事業におけるIMC社との資本業務提携や半導体パッケージ事業の連結子会社の会社分割など、長期経営計画に掲げる事業ポートフォリオの転換が着実に進展している印象ですが、社内の体制変化やマネジメントの今後の方針を教えて下さい。
今回の提携は、当社の機械工具事業の製品、特にセラミックというニッチで競争力のある製品を、世界により広く販売していく上で、有意義なものになるという判断で進めています。今後、このIMC社との業務提携を積極的に進めていき、当社の製品を世界各国に届けられるよう、努めてまいります。
最後に個人投資家の方に向けてメッセージをお願いします。
今回の決算見通しでは為替の円安影響を受けていることから、”為替の影響で業績が良い”というご意見もいただいております。しかし、上述の通り貴金属価格高騰に対しての値上げや設計変更といった施策により、為替を除いた場合でも前年同期比で増益を予定しております。 このように、少しずつではありますが、外部環境の変化に強い経営体質を構築しており、株主のみなさまの不安をなるべく軽減できるよう、引き続き努めてまいります。