シナネンホールディングス株式会社は、石油・ガス・電気など多彩なエネルギーの提供を軸に、快適な住まいと暮らしを実現する様々なソリューションをBtoC/BtoBの双方で展開する企業。環境意識の高まりなど世の中の動向を捉え、再生可能エネルギーなど新規事業にも積極的に投資している。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
01.
シナネンホールディングスの企業沿革
02.
シナネンホールディングスの事業ポートフォリオ
03.
エネルギー卸・小売周辺事業のビジネスモデル
04.
エネルギーソリューション事業のビジネスモデル
05.
非エネルギー及び海外事業のビジネスモデル
06.
今後の成長の軸
07.
ESGの取り組み
08.
創業100周年に向けて
09.
シナネンホールディングスの業績情報
010.
シナネンホールディングスのミッション
シナネンホールディングスの企業沿革
同社は、1927年に創業、その後、複数のM&Aを経て1936年に社名の由来となる品川燃料㈱に商号を変更。1950年代には、LPガス・石油製品の販売を開始し、1963年には東証2部に株式上場。市場変更や持株会社体制への移行を経て、現在に至る。2027年には創業100周年を迎える長い歴史の中で、複数のM&Aや体制変更、非エネルギー事業への展開など様々な変革と拡張を繰り返している点に特徴を持つ。
シナネンホールディングスの事業ポートフォリオ
主力のエネルギー関連では、BtoC/BtoB、それぞれの事業を展開。さらに、エネルギー関連で築いた経営基盤を活かし、非エネルギー分野へ事業ポートフォリオを拡大している。
営業利益の9割を主力のエネルギー関連事業(BtoC事業・BtoB事業)が占めている状況。
ここからはそれぞれの事業の概要とビジネスモデルを紹介する。
エネルギー卸・小売周辺事業のビジネスモデル
エネルギー卸・小売周辺事業は、LPガス・灯油・電気、都市ガスなどのエネルギーの供給に加え、リフォームや省エネ機器販売を通して消費者に快適な暮らしを提供するBtoCの事業。直販に加え、地域の販売店経由の卸売を軸とする約70万世帯の顧客基盤を構築。グループ会社であるミライフ株式会社等のもと、関西・東海圏から関東・東北・北海道まで約100拠点を展開し、地域密着型のサービスを提供している。
エネルギーソリューション事業のビジネスモデル
エネルギーソリューション事業は、法人のお客様に安定的に石油製品を提供する石油事業、自治体・官公庁、学校、企業に電力を供給する電力事業に加え、太陽光発電や風力発電を中心とした再生可能エネルギーの展開も進めるBtoB事業。さらに、エネルギーコストの削減やCO2排出量削減に関する支援などのソリューションを提供するソリューション事業も展開。
非エネルギー及び海外事業のビジネスモデル
自転車事業、シェアサイクル事業、環境・リサイクル事業、抗菌事業、システム事業、建物維持管理事業など、多彩な事業を展開。
今後の成長の軸
様々な領域で新規事業を展開している同社だが、中でも今後の成長が見込まれるのはシェアサイクル事業と、新型マイクロ風車の2事業。同社が手掛けるシェアサイクル「ダイチャリ」は首都圏を中心に、鉄道会社や自治体などと連携しステーション開発を推進中。新型マイクロ風車も、発電効率・静穏性・安全性に優れることから大きな注目を集めている。
ESGの取り組み
エネルギーに関する事業を主力に展開する同社は、事業活動を通じたクリーンエネルギーへの対応や環境保全活動に加え、次世代人材の育成支援、社会・国際貢献、地域振興・環境保全を軸にした社会貢献活動も展開。また、経営の透明性と健全性を確保し、意思決定と執行の迅速化を進めることにより継続的に企業価値を高めていくことが、経営の重要課題の一つであると認識しコーポレート・ガバナンス強化の取り組みも推進。
創業100周年に向けて
シナネンホールディングスは、2027年の創業100周年をターゲットに、第一次~第三次の中期経営計画の遂行によって持続的成長と企業価値向上を目指している。
現行の第二次中期経営計画は、第三次中期経営計画での躍進に向けた基礎固めと位置づけ、3つの変革を定性目標として取り組みを推進している。
シナネンホールディングスの業績情報
売上高は原油価格などの変動に左右される一方、利益面は安定的に推移している。なお、エネルギー商品は冬場の需要が高まるため、売上・利益ともにQ4に伸びる傾向がある。