HCHは、コンサルティングとシステム受託開発、エンジニア派遣という3つのソリューションを掛け合わせ、様々な経営課題の『答えを創る』会社。2025年3月にM&A仲介業のペアキャピタルの株式100%を取得し、完全子会社化。ペアキャピタルがもつ企業経営者との接点を活かし、数々のM&Aを成功させてきたHCHのノウハウ・実績をもとにした経営コンサルティング事業を本格化。戦略立案だけでなく実行まで一貫した支援を通じて企業価値の協創を実現し、中期経営計画の達成確度が向上。
※個人投資家から事前に募った質問もございます。
目次
01.
M&A市場の課題と"HCHだからこそ”できること
02.
HCHグループの強みを活かしたシナジー
03.
PMIコンサルティングの源泉となるHCHの強み
04.
中期経営方針の達成確度が向上
05.
25/9期業績への影響イメージ
06.
今後の株主還元と投資方針への影響
07.
質問集(1/4)なぜM&A仲介会社を買収したのか?
08.
質問集(2/4)買収金額の10億円の妥当性
09.
質問集(3/4)ペアキャピタルの経営者退任による業績悪化の不安
010.
質問集(4/4)今後の自社株買いへの影響
M&A市場の課題と"HCHだからこそ”できること
後継者・人手不足や業界再編を背景に、2024年のM&A件数は過去最高。市場は拡大傾向にあるが、64%ものM&Aが期待した成果を生めず、かつ3年以内に40~50%がのれん減損を計上しているのが実情。HCH自身は過去5件のM&Aを実施してきたが、いずれも減損なく協創関係を築いてきた。そのノウハウを活かした包括コンサルティングとペアキャピタルのサービスを掛け合わせ、売り手と買い手双方の価値を最大化する発展的なM&Aを実現する。

HCHグループの強みを活かしたシナジー
適切な価格での売買と、バリューアップを実現するための包括コンサルを提供。買収前には、買収後の経営統合(PMI)やバリューアップ戦略を踏まえたビジネスの理解と、高値掴みをしないために企業の実態とリスクを正確に評価するデューデリジェンスを実施。買収後には、スムーズな事業承継を実現し企業価値を向上させるためのロードマップを策定。業務プロセスのDXや経営体制の最適化を一貫支援することで、経営統合の成功率を高め、早期に事業シナジーを発揮し企業価値を向上させる。

PMIコンサルティングの源泉となるHCHの強み
HCHグループには、過去実施した5件のM&Aを減損なく成功させたノウハウが蓄積。成功に導いたHCH経営コンサルティング事業戦略室の人財が主導し、各子会社と連携を図ることで、PMIの成功まで並走するコンサルティングを提供することが可能。

中期経営方針の達成確度が向上
ペアキャピタルは企業経営者との接点を持っており、HCHのビジネス機会が増加する見込み。本件取得を機に本格化する経営コンサルティング事業による成長と、バリューアップの実行支援による各子会社の持続成長を期待。中期経営計画で掲げるEPS1000円(分割前)の達成確度が向上。

25/9期業績への影響イメージ
業績連結は、2025年4月1日を予定しており、25/9期に与える業績連結の影響は4月から9月までの6か月間。ペアキャピタルの25/9期業績予想とのれん金額は精査中だが、利益貢献とのれん償却額が均衡する見込みのためのれん負けは想定していない。当期はトントンからプラス寄与を見込むが中長期ではシナジーによる成長加速を期待。

今後の株主還元と投資方針への影響
取得金額の一部を借入するため、自己資本比率は一時的に低下する想定だが、シナジーによる業績向上により株主還元の追加的な実施とさらなるM&Aの検討は継続。

質問集(1/4)なぜM&A仲介会社を買収したのか?
当社の中期経営方針2ndステージにおいて、M&Aによる業容拡大を重視しており、中でも顧客接点を持つ企業のグループインを検討してきました。M&A仲介事業のペアキャピタルは、企業経営者との接点をもっているだけでなく、M&Aの課題解決に当社のソリューションを活用できるため、両社の企業価値向上に資するM&Aになると判断いたしました。
シナジーについては、本件取得を機に本格化する経営コンサルティング事業において、デューデリジェンスや、企業買収後のPMI・バリューアップコンサルティングによる収益機会の創出だけでなく、DX等の戦略を遂行する際に各子会社の収益機会が増加すると見込んでいます。
質問集(2/4)買収金額の10億円の妥当性
ペアキャピタルの24/9期の業績は、売上高1,071百万円、修正EBITDA239百万円となっております。連結直後の25/9期業績寄与は、利益貢献と(取得関連費用+のれん償却)が均衡する見込みです。またM&A市場は今後も成長が続くと予想されることに加え、グループインによりM&A仲介手数料以外に付加価値の高い収益機会が生まれることで市場成長以上の成長を期待しています。また、各子会社のビジネス需要も創出されることから当社グループ自身の成長も加速する見込みでございます。適切なデューデリジェンスと確かなシナジー効果を期待しており企業価値向上に資する適正価格でのM&Aであると認識しておりますので今後の当社グループの成長にご期待ください。
質問集(3/4)ペアキャピタルの経営者退任による業績悪化の不安
4名の取締役は、取締役を退任し執行に専念することで事業推進力の強化を図って参ります。また、統合後のキーマンズロックも行っていますので、業績悪化は想定しておらずご安心いただけますと幸いです。
質問集(4/4)今後の自社株買いへの影響
投資機会に恵まれなかった際、自己資本比率40%が4四半期連続で超過する分の自己株買い等を実施する、当社の財務資本戦略・株主還元方針についてのご質問と認識しました。本件取得により借入が発生する影響で自己資本比率は一時的に低下する見込みですが、大きく40%を下回る想定ではございません。また、事業シナジーによる利益成長を見込んでいるため、本件取得前と同様に、投資機会に恵まれなければ追加の還元等も検討できると考えております。